2018年06月25日

■第26回全琉空手古武道大会

■第26回全琉空手古武道大会
〜「壮大なタイマツ」のように燃える野原さん〜

6月24日、全琉空手古武道選手権大会が沖縄国際大学であった。小学、中学、高校、一般の部で技が競われた。小林流竜球館空手古武道連盟(会長・野原耕栄)主催。

野原会長とは長い付き合い。10年近く政策研究を続けてきた仲間の一人。独特の経歴を有する。琉球大学から米国留学。早稲田大学大学院博士後期課程でスポーツ人類学研究科専攻。元沖縄県庁職員。財政学に詳しい。東京、米国、英国、フランス、ベルギー、インド、スリランカに道場を開設し弟子が存在。世界を駆けまわっている。沖縄県庁では財政課を経て国際交流課長を務めた国際派。『沖縄伝統空手「手」TIYの変容』の著書で有名。この本はすごい。

空手道は琉球王国時代から引き継いできた文化の一つ。子供たちの参加が多かった。空手を通じ、精神力を鍛える。沖縄の奥深い魅力。すばらしい沖縄の文化に触れた。

空手を極めた人生哲学。ネットワークと生き方。「壮大なタイマツ」のように燃えて生きる人生に感動した。
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2018年06月24日

■沖縄慰霊の日に想う

■沖縄慰霊の日に想う
〜色眼鏡で沖縄を見た日本政府の大罪〜

梅雨明けの沖縄は暑い。灼熱の太陽。焼き付いた地面。沖縄慰霊の日。24万人余の御霊が眠る。沖縄戦の深みで魂が泣いている。背負った沖縄の宿命。

「戦没者遺族等援護法」の適用で差別された沖縄の歴史。1952年4月30日に「戦傷者戦没者遺族等援護法」制定。4月1日に遡及して日本本土で適用したが沖縄は除外した。沖縄戦で滅失した沖縄の戸籍未整備が理由だった。

援護法案審議の1952年3月22日「第13回・参議院予算委員会」における山下義信委員(社会党)は沖縄の援護法適用について質問したが、日本政府の対応は冷徹そのものであった。

〇山下義信委員「今回の対象の中で、沖縄出身の戦死者あるいは樺太出身の戦死者など現在日本領土以外の形になっている地域の戦死者はどう処遇するのか」

〇厚生大臣・吉武恵市「沖縄の方々の遺族に対しては、沖縄はまだ日本の法律が適用されていないので、援護法は遺憾ながら適用できない」

援護法適用には日本国籍を有することを条件としていた。援護事務に必要な沖縄の戸籍は、47年臨時戸籍取扱要綱により整備されていたが、援護法が公布された52年4月30日時点で沖縄住民の戸籍について日本国籍としての公証性が問題視され、援護法の適用から除外されたのだ。

琉球政府は日本防衛の犠牲になった沖縄の遺族を救うために、援護法適用について琉球列島米国民政府(USCAR)と交渉を開始した。米側は人道的見地から琉球住民への援護法適用に理解を示した。米側が承認すると日本政府の態度は一変する。

日本政府は1953年3月26日、「北緯29度以南の南西諸島(琉球諸島及び大東諸島を含む)に現存するものに対し、「戦傷病者戦没者遺族等援護法を適用する場合の取り扱いについて」通達を出し、ようやく沖縄で援護法が適用されるようになった。しかし、遺族弔慰年金が給付されるまでには、法律制定から2年近く経過していた。
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2018年06月03日

■政府の沖縄振興策は何をもたらしたか

■政府の沖縄振興策は何をもたらしたか
〜前泊博盛教授の「うまんちゅ講座」〜

6月2日(土)沖縄国際大学の「うまんちゅ講座」を聞いた。講師は沖縄国際大学教授・前泊博盛氏。沖縄振興、基地、経済について過去、現在、未来を語った。

20数年来のつきあいである。ジャーナリストとして培われた取材力、分析力、表現力はすごい。沖縄振興の経緯、予算、国税納付額について触れていた。Power Pointで引き付ける内容である。

沖縄振興の「償い論」、振興事業費と国税納付額についても触れた。

沖縄総合事務局と沖縄防衛局の公共事業費が逆転している現状について例示。基地重視の公共事業の実態が浮かび上がる。復帰特別措置で50年近く企業に国税を軽減したが、軽減税額が破格な役員報酬に転嫁している事例は興味深い。

基地経済の非合理性、沖縄経済の現状は数字で示していたが説得力がある。

前泊教授の講義を聞いた私の見解を述べる。
復帰時から2015年度までの振興事業費は10兆3646億円。この間、沖縄が国に納めた税金は9兆5771億円。

2018年度までの振興事業予算の総額は11兆1994億円。40%は本土ゼネコンに還流。財政依存度は23.5%から37.6%に拡大。財政を投入しても本土へ還流する構図。資金循環論から見ると「ザル経済」の一因。

1人当たり所得格差は59.5%から74.2%に改善。産業構造からみると問題点が多い。
第1次産業に1兆5000億円投入したが、県内総生産に占める第1次産業の構成比は7.3%から1.5%に低下。沖縄予算の産業連関効果は乏しく、製造業の構成比は10.9%から4%に低下。

11兆2000億円の財政が投入されたが、雇用者の41%は非正規雇用。ニート、フリーターが増加。年収200万円未満の88%は非正規雇用。若年者失業の増大。賃金格差。子供の貧困と進学率の低下。これが今の沖縄の姿である。

沖縄振興「償いの心」は果たされたか? 沖縄予算は2014年度以降、基地問題と関連付けて毎年減額されている。官邸操縦型で政治が振り回すのは異常だ。

沖縄予算は基地の対価ではない。政府は骨太の方針で沖縄を日本経済を牽引するフロントランナーと位置付けている。だが実際は基地問題で予算を締め付け、フロントランナーの前に障害物を置いている。
posted by ゆがふ沖縄 at 13:22| 検証・戦後67年の沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする