2015年10月28日

■権力の代償『沖縄辺野古で思う』

■権力の代償『沖縄辺野古で思う』

権力によって社会は大きな混乱に陥る。世の中が深い幻滅の危機にさらされるとき、民意が立ち上がる。沖縄辺野古、権力の風が吹いている。民意が押しつぶされている。

辺野古で沖縄の民意は、新しい基地建設を阻み、内と外を結ぶ。全国の目が注がれている。魂は一つに結ばれている。

権力は時を滅ぼす。新基地ができるとこれから100年、200年の忍従が沖縄を襲うことになる。

ジュフリー・フェファー『権力を握る人の法則』を久しぶりに読む。権力の代償を指摘する。権力を国家に置き換えて沖縄の現実に結び付けたい。

●代償その1 一挙手一投足を監視される。辺野古の現実である。
●代償その2 時間の自由を奪う。これも辺野古の現実である。
●代償その3 多大な時間とエネルギーをとられる。不条理と闘う辺野古の現実である。
●代償その4 国家を信じられなくなる。沖縄県民の意見である。
●代償その5 権力は中毒になる。仲井真弘多前知事をみれば分かる。
●代償その6 権力は、力を印象付ける振る舞いをする。島尻安伊子沖縄担当相をみれば分かる。

辺野古で歴史の叫び声を聴く。時の支配に呑み込まれるな。故郷を守るために苦しむ人がいる。なお、生きようとするその姿に人と人がつながっている。

人間とは何か。沖縄とは何か。全国民が考えてほしい。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| ◆「時の動き」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月24日

■日本官僚〜岸昌と沖縄〜

■日本官僚〜岸昌と沖縄〜
 沖縄差別を封印した琉球新報「論壇」

岸昌さん。米軍統治下の沖縄に自治省から派遣された官僚だ。初めて沖縄の地を踏んだ時、驚愕する。日本官僚として、「ここは日本ではない、米国の植民地だ」と叫んだ。

本土・沖縄一体化の基礎を築いた岸さんの功績はあまり知られていない。戦時中の沖縄県知事・島田叡の後輩で沖縄との運命を感じたという。1968年6月、日本政府沖縄事務所長に就任。沖縄の現実について沖縄タイムス「論壇」に投稿。

本ブログで岸さんの沖縄タイムス論壇「住民自治の座標」は数回取り上げた。沖縄返還が確定し、1970年5月、沖縄復帰対策がスタート。岸さんは沖縄・北方対策庁初代沖縄事務局長に就任。

その時、私は岸さんと運命の出会いがあった。入りたての琉球政府通商産業局から日本政府沖縄事務局に採用された。きっかけは沖縄タイムス論壇で「沖縄自由貿易地域」「石油外資問題」について投稿したのが岸さんの目に留まり、琉球政府との人事交流第1号として沖縄復帰対策を担当することになる。

岸さんの論壇に次のような言葉がある。
●日本の官僚に沖縄の心が分かるだろうか。
●5年や10年の復帰特別措置は瞬時に等しい。つかの間の特別措置を惜しんで、今度の復帰を再び“琉球処分の再現”を思わせるのは決してまとを得たものではない。
●沖縄の祖国復帰の日─それは日本の日本たるべき日でなくてはならない。

岸さんが最も心を痛めていたのは、「日本政府・南方連絡事務所」が、敗戦後の沖縄戸籍を放棄したこと、戦没者援護法で沖縄差別をしたことを気にしていた。岸さんの手持ち文書の一部が私の手元にある。
復帰直前、岸さんは行政文書の一部を私に託して沖縄を飛び立った。

私は、岸さんの言葉が気になり、日本政府の沖縄差別について2014年6月琉球新報「論壇」に投稿したが、担当者が封印し、掲載されることはなかった。

2014年8月、沖縄経済学会があった。学会会長が開催通知を琉球新報論壇に投稿したが掲載されなかった。

沖縄経済学会のシンポジュム内容は去る9月に発刊された沖縄経済学会機関紙第30号『経済と社会』に掲載されている。

その中で私は、国の沖縄政策の不条理を指摘した。琉球新報が封印した論壇、日本政府が放棄した沖縄の戸籍、戦没者援護法の沖縄差別の不条理についても触れた。「沖縄政策の形成メカニズム」と題して、戦後処理から沖縄振興へ戦後70年の系譜について記述した。過去を知ることで現在を認識し、未来へつないでいく視点を重視したい。

今月に入り、島尻安伊子沖縄担当相の公約違反について琉球新報「論壇」に投稿したが、担当者が「封印し」掲載されることはなかった。嘘で欺く政治家批判はタブーだろうか? 琉球新報オピニオン担当者の「沖縄認識」に疑問符が付く。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:06| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月22日

■『権力を手にする法則』

■『権力を手にする法則』

タフな世界だからこそ、力を持つことと賢く使うことが組織で生き延びられる。地位を手に入れるのも、仕事を手に入れるのも多くの場合ゼロサムの世界である。

ジム・コリンズは、人生に必要不可欠な指南書として、ジェフリー・フェフアー『権力を握る人の法則』を大推薦する。

面白い本だ。なぜあなたは「権力志向になるのか」。「頭がいいから大丈夫・・・大きな間違い!」と指摘する。

立身出世して、人の上に立ち、「権力」を手にするためには何をどうすればいいのか? いくら仕事ができても昇進できない人もいる。世の中、公正・公平ではない。

コネの作り方、人脈の開拓法、権力者らしい話し方、周囲の評判をあげる方法、不遇の時代のやり過ごし方・・・を伝授する。

ジェフリー・フェフアーは、「自分の仕事ぶりについて考えるとき、確認すべきことがある」という。それは、自分の行動や発言、そして仕事の成果は上司をいい気分にしているか、ということだ。自分が満足しているという意味ではなく「上司が自分に満足しているか」という意味である。これは地位を確保し、さらに上へ行く確実な方法とする。

肯定的な意見を聞き、否定的な意見を煙たがる「自己高揚動機」に警鐘を発する。誰でも自分を変えられる、客観的に自分を評価する。自分を見極める大切さに触れる。

頭が良くても出世できない。権力を手にする七つの資質、どうやって出世街道に乗るか、出る杭になれ、と著者は指摘する。

役に立つ強力な人脈づくり、権力の代償、権力者が転落する原因、権力闘争は組織とあなたにとって悪いことか、権力論を知るうえで欠かせない。村井章子さんの翻訳はさすがである。読者の共感を誘う。秋の夜長に薦めたい。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:06| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする