2015年11月03日

■基地とリンクした振興予算

■基地とリンクした振興予算
一括交付金でオスプレイ騒音測定
    
一括交付金は、沖縄の実情に即して的確かつ効率的に施策を展開するため、沖縄振興事業を自主的選択に基づいて実施できる予算である。

対象事業は沖縄振興特別交付金(ソフト事業)と沖縄公共投資交付金(ハード事業)に分類される。
ソフト事業は観光、情報通信産業、農林水産業、産業の振興、雇用の促進、人材育成などが対象で従来の振興事業費に比べて市町村の裁量によって予算が執行できることが特徴だ。

一括交付金は、沖縄の特性に合った施策の主体的展開が期待されたが、その使途は沖縄振興の理念と大きくかけ離れ、オスプレイの騒音測定に使われるなど基地とリンクするようになっている。

沖縄21世紀ビジョン基本計画は、自由度の高い一括交付金などを活用しながら、社会と経済の好循環により「自立型経済の構築」を基軸とするがその理念に反する。

振興予算が基地とリンクしていることは、島田懇談会事業、北部振興策にも見られたが、「アメとムチ」の沖縄振興への教訓が生かされていない。

振興予算が基地とリンクするようになったのは1995年の米兵による少女暴行事件を背景に県民感情に配慮し、1997年度予算からだ。基地に対する閉塞感緩和策として島田懇談会事業が導入。2000年度以降は、普天間の辺野古受け入れを条件に北部振興策が実施されている。共通するのは、経済活性化、閉塞感緩和、若者に夢を与えるキャッチフレーズで基地とリンクした予算に組み替えられたことだ。

基地とリンクした形で継続的な雇用を生み出し、経済の自立につながると喧伝し、2千億円近い巨額な基地マネーが注ぎ込まれたが、地域は閉塞感から抜け切れていない。

基地とリンクした一括交付金の事例を掲げる。
自立的・持続的発展につながる一括交付金が低空飛行で爆音をまき散らしているオスプレイの騒音測定器購入に充てられている自治体もある。新たな展開を切り開く予算であるが、北中城村は2012年度一括交付金1624万円でオスプレイ騒音測定器を3器購入。読谷村は2014年度一括交付金で同じくオスプレイ騒音測定器を購入した。

沖縄振興を効率的に施策展開し、自立を促す振興予算が、振興を阻害する米軍機の騒音測定に使われているが沖縄振興の趣旨に反する。基地とリンクした一括交付金の使途に疑問を禁じ得ない。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする