2015年11月13日

■『まず、戦略思考を変えよ』

■『まず、戦略思考を変えよ』
〜21世紀、戦略は最高のアートになる〜

すごい本に出合った。著者は田坂広志さん。感動的な戦略思考が述べられている。21世紀、戦略は最高のアートになる─本の帯書きである。その先を読め、そこから戦略思考が始まる。その先に戦略を築け、そこから戦略行動が始まる。

書店で立ち読みして感動し購入した。著者の田坂広志さんは多摩大学教授の傍ら、いくつかの企業の戦略参謀の仕事をしていることを知った。

言葉の隅々に生命的なビジョンを語る。目次を見るだけでわくわくする。戦略の待機時間を縮め、組織の滞空時間を伸ばせと話す。成功を分析するのではなく「市場の原理」の洞察を説く。

「山登り」の戦略思考を捨て、「波乗り」の戦略思考を身につけよと例示する。重層的な戦略、戦略的な反射神経の鍛え方にも触れる。

「戦略と戦術の垂直統合」を図り「戦略の創発プロセス」を促せとも述べる。機械的なデザインは描くな。生命的ビジョンを語れと説く。最後に21世紀、戦略は最高のアートになる。目次を見るだけでも吸い込まれていく。

想像力に満ちた物語。ビジョンを語るときは物語が必要だという。それを聞いた人々が、イマジネーションを刺激され、インスピレーションが得られるような「創造的な物語」を語ることはきわめて大切なことだと説く。創発の場としてコンソーシアムは生命力あふれるビジョンだという。

「遊び」のある方向感覚─経営者やマネージャーの語る生命力が失われた理由に掲げる。

ビジョンから「遊び」が失われた。「何を目指すのか」ということは、サーフインに例えていえば「方向感覚」のこと。そしてサーフインにおいて、この方向感覚を持つとき、その「遊び」の部分が非常に重要。あまりにも硬直的な明確な一点を目指していると、突然やってくる波に柔軟に対応できず、そのため波をうまく乗りこなせない。

目指している方向があいまいであると、突然やってくる波に勝手に運ばれてしまう。方向感覚を持つとき、適度な「遊び」の部分が非常に大切だと話す。

波乗りの戦略思考においてビジョンを語る。ビジョンというものにも、適度な「遊び」がないと「創造性」を失う。この本を読みながらイマジネーションが刺激された。

魂の宿らない単なる「設計図」を描いてはならない─アートとしての戦略思考は示唆に富む。新しい思考スタイルは読む人を吸い寄せる。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:03| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする