2015年11月16日

■茶飲み話

2015年11月14日付・沖縄タイムスに掲載された「茶飲み話」をブログで紹介します。

■茶飲み話
米軍基地と「振興費」 宮田 裕
 
基地の閉塞感緩和策として1997年度に「島田懇談会事業」が予算化された。迷惑料的な意味合いが強い予算だった。使途は、@市町村の経済を活性化し、閉塞感を緩和し、若い世代に夢を与えるもの、A継続的に雇用が増え、経済の自立につながるもの、B長期的な人づくりを目指すもの─と言いはやされた。

慶応大学・島田晴雄教授が座長を務めていたので「島田懇談会」という名称がついた。オブザーバーとして参加する機会があった。地域は豊かになりますよ─島田座長がふと漏らした言葉が心に残った。888億円で「箱もの」がつくられ、維持コストで財政圧迫をきたしている。シャッターが閉じた商店街、深刻な若者の雇用環境、北部地域の人口減少も見られる。地域の課題は残ったまま豊かさの実感はない。

一方、辺野古移設ではキャンプ・シュワブ周辺の久辺3区(辺野古、久志、豊原)に直接振興費の交付が伝えられている。菅義偉官房長官は久辺3区に直接振興費を支出する理由を問われ「迷惑料」と述べた(11月7日付本紙)。反対運動の違法駐車や交通量の増加で補助金を流す理由も述べたが、札束で人心は得られない。

補助金適正化法は、補助金等の交付申請、決定等に関する事項、予算の執行に関する基本的事項を規定する。補助金交付の基本法において県、市町村を飛び越え末端の行政区に補助金(迷惑料)を交付するやり方は沖縄に根付くはずがない。補助金の本質がゆがんで見える。
(沖大、沖国大特別研究員)
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする