2015年11月24日

■普天間移設問題の増悪(3)

■普天間移設問題の増悪(3)

1996年1月11日、村山富市首相辞任。後任に橋本龍太郎氏が第82代内閣総理大臣に指名され、自社さ連立による第1次橋本内閣が発足する。内閣官房長官には、竹下派七奉行と呼ばれた実力者である梶山静六氏が就任。

梶山は島田懇談会の発案者だ。基地の重圧に心を痛めた梶山は振興予算として10年間に1千億円の予算を担保する。

歴史は繰り返す。梶山官房長官の秘書官であった菅 義偉官房長官がキャンプ・シュワブの久辺3区(辺野古、久志、豊原)の区長を官邸に招き直接振興費を交付すると伝えた。札束による懐柔策である。このような異例な事態をどう読み解くか。

『エンデの遺言』という本がある。著者・ミヒャエル・エンデは暴走するお金の正体を暴く。この本は日本人への遺言として書かれた衝撃的な本だ。暴走する基地懐柔策のお金が沖縄を襲う。

菅 義偉官房長官は久辺3区に直接振興費を支出する理由を問われ「迷惑料」と述べた(11月7日付・沖縄タイムス)。

菅官房長官は辺野古新基地反対運動の違法駐車や交通量の増加で補助金を流す理由を述べたが、札束による集落分断である。県や市町村を超えて末端の補助金を交付することは前例がない。

補助金適正化法は、補助金の交付申請、決定等に関する事項、予算の執行に関する基本的事項を規定する。補助金交付の基本法において県、市町村を飛び越えて末端の行政区に補助金(迷惑料)を交付するやり方は沖縄に根付くはずがない。補助金の本質がゆがんで見える。

憲法学者の木村草太氏は、「久辺3区補助金は違法」と指摘する(2015年11月16日付・沖縄タイムス)。報道によると、政策への支持を取り付けるためにお金を出すというのでは、まるで地域ぐるみの買収で公益性原則に反すると説く。

基地マネーが沖縄を踏みつける。東京からの機動隊の導入と弾圧。忍土の「掟」。痛みを通しての連帯。母なる辺野古の海が泣いている。邪(よこしま)な風が吹く。戦後70年、沖縄の戦後は終わっていない。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする