2015年12月23日

■普天間移設問題への増悪(24)

■普天間移設問題の増悪(24)

米提案(リーフ浅瀬案)に対する日本政府の反応は、リーフ内を埋め立てすれば、ジュゴンの生息を支える藻場など環境への影響が大きいというものであった。陸域から近く、反対派の阻止行動を懸念した。建設を強行すれば、警察権力が介入することへの懸念だ。

辺野古が第二の成田闘争に発展することを日本政府内部にあったと示唆した。建設予定地が公有水面埋め立ての知事許可が必要であるが、軍民共有、15年使用期限問題を抱え、知事協力への懸念も示された。集落に近く、騒音の発生の環境アセスへの理解が得られないという意見も出た。

2005年10月5日、日本自然保護協会は、米提案の辺野古浅瀬案・ジュゴン生息に悪影響があるとして、政府に意見書を提出する。

辺野古浅瀬案は「良好な海草藻場が埋め立てられ、サンゴ礁の生態系とジュゴンの生息地に重要な影響を与えるとして町村外務大臣、大野防衛庁長官に対して懸念を表明。

ジュゴンが餌とする藻場の調査面積(70か所)のうち、浅瀬案では15地点が影響を受ける。良好な海草が分布し、ジュゴンやウミガメの餌場が失われ、サンゴ礁生態系に重要な影響を与えると主張する。

2004年の第3回、自然保護会議での勧告にもかかわらず「政府がジュゴン区の設置などの行動計画を作成せず、辺野古海域のみを移設候補地として協議していることは大変遺憾である」と批判する。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月22日

■普天間移設問題の増悪(23)

■普天間移設問題の増悪(23)

普天間移設代替案は紆余曲折した。当初、日本側が提案したのは、キャンプ・シュワブ内陸案だった。国道329号線より山側の演習部分を想定。山を切り崩し、滑走路2000メートルを1500メートルに縮小して整備する予定だった。理由は建設場所が基地内であり、基地の外に新たな施設をつくらなくても済むというものだった。反対派の妨害が防げることも理由に掲げた。

日米地位協定で基地内は米国の専管事項である。地元の同意が不要であること、工期が確実に完成できるという考え方を示したのだ。

これに対して米側は反論する。飛行と射撃訓練が交差し、危険であり反対したのだ。キャンプ・ハンセン内の都市型訓練施設問題が発生し、日米協議は難航する。

キャンプ・シュワブ内陸案の問題点として@地元や県が反対している、Aヘリの飛行経路が集落上空を飛行することへの懸念、B危険性や騒音への反発が強い、C森林伐採による環境問題、D工期内完成が不透明

米側はリーフ内縮小案を提案する。現行の規模を縮小し、リーフ内の辺野古吉崎より浅瀬埋め立てを提示し、新基地を建設するというものであった。

防衛協会北部支部が動いた。独自の案をまとめたのだ。この案は米側が賛成する。水深が4〜5メートルと浅く、基本計画で10年以上かかる工期が5年前後に短縮できるというものだ。岸本建男名護市長は容認をにおわせた。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

■普天間移設問題の増悪(22)

■普天間移設問題の増悪(22)

普天間飛行場の辺野古移設について、米国の関係者の意見を掲げる。戦略問題研究所日本部長のウィリアム・ブレアーは移設先の辺野古で工事すると新滑走路の完成に15年かかると指摘。嘉手納基地内への統合も一つのアイデア。米政府内にも支持がある。

ウィリアム・ブレアーの私案はグアムだが、移設建設には莫大な資金が必要。ハワイ移設もあるが、国防総省は東アジアの有事出動に遠すぎると反対したという。

ブレアーは米側の反応についても語った。「米国は、沖縄は戦略上非常に重要だ。特に極東、東アジアの重要な拠点にある。北朝鮮が韓国に侵攻した場合に、即応できる場所にある。」「沖縄には60数年前から米軍の基地があり、歴史的にも有効性が証明されている。

冷戦構造が終わっても沖縄を米国戦略の要所として捉えている米国内の反応だろうか。

一方、米国には、ブレアーに異説を唱える意見も出た。前アーミテージ副長官首席補佐官・ロビン・サコダが来沖。2005年5月31日、在沖米国総領事館主催「東アジアにおける課題と展望」について講演。

サコダは普天間問題に言及。嘉手納飛行場への統合は技術的に可能と賛成の意を表した。

サコダが強調したのは次の2点だった。
@政治的意思決定の権利は、沖縄のリーダーたちにある。
ASACO当時は、辺野古移設が可能であると判断したが、現在は状況が変わっている。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする