2016年01月15日

■普天間移設問題の増悪(39)

■普天間移設問題の増悪(39)
〜滑走路2本建設〜

防衛庁と名護市の合意案はシュワブ沿岸案の建設地の内陸側に宜野座村側から離陸する航空機進入用の滑走路を建設。海側には名護市安部側に向かって離陸するための滑走路を建設。V字型に2本の滑走路が造られる。

着陸用滑走路は松田上空を回避するため、シュワブ沿岸案の滑走路の向きを反時計回りに18度程度傾ける。ヘリコプターの飛行経路は滑走路の沖合に設定される。沿岸案修正でジュゴンの藻場の影響面積は増える。

新沿岸案の骨子を掲げる。
■額賀長官と島袋市長が取り交わした合意文書「政府は沖縄県及び関係地方自治体のすべての了解を得る。
1.辺野古、豊原、安部地区の上空の飛行ルートを回避。
2.政府案を基本に
 @周辺住民の生活の安全
 A自然環境の保全
 B実行可能性
3.誠意をもって防衛庁、県、名護市などが継続協議。
4.2002年7月29日の基本合意を踏まえ使用協定を締結。
5.政府は閣議決定の際に県、名護市、関係地方公共団体と事前に協議。

■額賀長官は宜野座村の東肇村長とも同村上空の飛行ルート回避で合意書を交わした。
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2016年01月14日

■普天間移設問題の増悪(38)

■普天間移設問題の増悪(38)
〜海兵隊グアム移転費・日本負担1兆円〜

在日米軍再編に関する中間報告で日米両政府が合意した在沖海兵隊司令部のグアム移転費をめぐり、日本側が一部負担する移転費用について、米太平洋軍は1兆円と試算した。

日本政府は特別立法で対処する方針を固めたと報道された。米側は、今後、巨額の負担を要求することも必至だと沖縄2紙は報道する。外国の米軍基地施設費を負担することは世界的に例がないという。

第三海兵隊遠征軍司令部をグアムに移転させる方針は、米国政府内ですでに固まり、太平洋軍が在日米軍再編に付随する費用として試算していた。試算によれば、新司令部をはじめ訓練場、隊員家族の移住に伴う学校、病院といった必要施設のグアムでの建設費だけで90億ドル(1兆700億円)とされている。

2006年4月7日、キャンプ・シュワブをめぐる額賀防衛庁長官と島袋名護市長が防衛庁で協議する。離陸用と着陸用の2本の滑走路を建設し、辺野古、豊原、安部の3地区と宜野座村松田の上空を飛行ルートから回避する修正を加えた新たな沿岸案で合意する。

島袋市長は、住民地域の上空を飛ばないということで配慮してもらったと評価した。

額賀長官は、島袋市長との協議に引き続き金武、恩納、宜野座、東の4町村長と会談し、沿岸案に理解を求めると語った。

政府は在日米軍再編の最終報告を踏まえた閣議決定で、合意内容の実現や振興策の策定で名護市や県と検討する協議機関を設置することを明らかにした。今後、移設先の名護市東海岸を中心に北部地域の新たな振興策の策定に入ると表明する。

県内からは、滑走路建設に対して、基地強化だとの批判が強まる。沿岸案とほぼ同じ位置での合意に対し、島袋市長の公約違反の声があがり反発が強まっていく。

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2016年01月13日

■普天間移設問題の増悪(37)

■普天間移設問題の増悪(37)

名護市議会が2005年11月21日、辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸案に反対決議、意見書を提出したが、意見書は@合意された沿岸案は現行計画よりも「久志地区」に近く、滑走路の延長線上に民間地域が位置し、久志地域、大浦湾地域周辺に騒音など住民生活への影響が懸念される、A周辺地域から反対の意志が示され強く反対を表明したものである。

翌11月22日、前沖縄総領事で在日米大使館のケビン・メア安全保障部長は、都内で在日米軍再編の日米合意について講演する。

メア氏は再編の目的について、地元負担軽減とともに抑止力の向上を挙げ、「抑止力は維持ではなく向上だ」と強調。再編の目的の一つとして日本政府は従来、「抑止力の維持」と説明し、強化との見方を否定していたが、中間報告では「安全保障の能力強化」とうたっている。メア氏の見解は日本側の矛盾を改めて示した。

メア氏は、嘉手納以南の基地返還の関連にも語る。キャンプ・キンザー(牧港補給地区)や那覇軍港の移設先について、南部は人口密度が高く、北部への移設が良いとの考え方を明らかにする。那覇軍港をキャンプ・シュワブ沿岸埋立地に移すことはまだ決まっていないとも述べた。

日米安全保障協議会(2プラス2)でまとまった中間報告には「また交渉するのではなく、合意したものをいかに実行するか、具体的計画を協議する」と述べた。

在沖海兵隊の7千人削減については、「主な目的は沖縄の負担軽減」だと述べる。第三海兵隊遠征軍司令部がグアムに移転しても抑止力は維持されると強調する。

■ ■ ■
2007年7月6日、私は、ケヴィン・K・メア氏が沖縄総領事を務めていたころ、琉球新報論説委員長のMさん(現・沖縄国際大学教授)の紹介で初めてメア総領事に合って懇談したことがある。
琉球新報の会議室でメア氏を囲んで国際情勢についてのこじんまりした勉強会が開催された。2次会は近くの居酒屋で酒を飲んだ。メア氏の流ちょうな日本語には驚いた。この人は日本人以上に日本語を話す。話術も達者で煙に巻く話し方に圧倒された。眼光の鋭い外交官だった。
 * *
ケビン・メアはアメリカ合衆国の弁護士資格を持つ。アメリカ合衆国国務省に入省し、外交官として活躍。在日本大使館の政治軍事部にて部長を務めたあと、在沖縄総領事に就任する。沖縄離任後、国務省の東アジア・太平洋局で日本部の部長を務めていたが、舌禍事件により解任された。日本語が堪能で、日本人の妻を持ち、子供は日米両国籍を保持している。
* * *
2007年7月6日18時30分。那覇市内の居酒屋。泡盛を片手にケヴィン・K・メアは、得意そうに沖縄の印象を語る。外交官として持論をはっきり表現するタイプだ。酒の勢いも手伝って、普天間問題で独自の持論を展開する。琉球新報の記者が3〜4名同席。オフレコ発言であったが、ブログで書いたら反響があった。

私は極秘にメア氏の発言を録音した。発言内容を掲げる。
「普天間が進まないのは、仲井真知事が軍事を知らな過ぎるからだ。安保の意味を理解していない。頭が悪い知事だ。」話は止まらない。「仲里副知事は酒が入ると同じことを何回も何回も繰り返す。前後意味不明の発言が多すぎて思考が正常ではない」。「僕は米国の外交官として、沖縄・韓国・中国を知っているから、普天間の辺野古移設を進めている」。「日本の防衛は沖縄で成り立っている」。

沖縄現地で辺野古移設へのプロモーションに乗り出す「ケヴィン・K・メア」の話を聞き背筋が凍りついた。メアと沖縄県民の乖離が顕著である。辺野古移設は外交官としての「果実」であるような錯覚があるのではないか。沖縄県民の心情を正面から議論できる外交官ではないと思った。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする