2016年01月13日

■普天間移設問題の増悪(37)

■普天間移設問題の増悪(37)

名護市議会が2005年11月21日、辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸案に反対決議、意見書を提出したが、意見書は@合意された沿岸案は現行計画よりも「久志地区」に近く、滑走路の延長線上に民間地域が位置し、久志地域、大浦湾地域周辺に騒音など住民生活への影響が懸念される、A周辺地域から反対の意志が示され強く反対を表明したものである。

翌11月22日、前沖縄総領事で在日米大使館のケビン・メア安全保障部長は、都内で在日米軍再編の日米合意について講演する。

メア氏は再編の目的について、地元負担軽減とともに抑止力の向上を挙げ、「抑止力は維持ではなく向上だ」と強調。再編の目的の一つとして日本政府は従来、「抑止力の維持」と説明し、強化との見方を否定していたが、中間報告では「安全保障の能力強化」とうたっている。メア氏の見解は日本側の矛盾を改めて示した。

メア氏は、嘉手納以南の基地返還の関連にも語る。キャンプ・キンザー(牧港補給地区)や那覇軍港の移設先について、南部は人口密度が高く、北部への移設が良いとの考え方を明らかにする。那覇軍港をキャンプ・シュワブ沿岸埋立地に移すことはまだ決まっていないとも述べた。

日米安全保障協議会(2プラス2)でまとまった中間報告には「また交渉するのではなく、合意したものをいかに実行するか、具体的計画を協議する」と述べた。

在沖海兵隊の7千人削減については、「主な目的は沖縄の負担軽減」だと述べる。第三海兵隊遠征軍司令部がグアムに移転しても抑止力は維持されると強調する。

■ ■ ■
2007年7月6日、私は、ケヴィン・K・メア氏が沖縄総領事を務めていたころ、琉球新報論説委員長のMさん(現・沖縄国際大学教授)の紹介で初めてメア総領事に合って懇談したことがある。
琉球新報の会議室でメア氏を囲んで国際情勢についてのこじんまりした勉強会が開催された。2次会は近くの居酒屋で酒を飲んだ。メア氏の流ちょうな日本語には驚いた。この人は日本人以上に日本語を話す。話術も達者で煙に巻く話し方に圧倒された。眼光の鋭い外交官だった。
 * *
ケビン・メアはアメリカ合衆国の弁護士資格を持つ。アメリカ合衆国国務省に入省し、外交官として活躍。在日本大使館の政治軍事部にて部長を務めたあと、在沖縄総領事に就任する。沖縄離任後、国務省の東アジア・太平洋局で日本部の部長を務めていたが、舌禍事件により解任された。日本語が堪能で、日本人の妻を持ち、子供は日米両国籍を保持している。
* * *
2007年7月6日18時30分。那覇市内の居酒屋。泡盛を片手にケヴィン・K・メアは、得意そうに沖縄の印象を語る。外交官として持論をはっきり表現するタイプだ。酒の勢いも手伝って、普天間問題で独自の持論を展開する。琉球新報の記者が3〜4名同席。オフレコ発言であったが、ブログで書いたら反響があった。

私は極秘にメア氏の発言を録音した。発言内容を掲げる。
「普天間が進まないのは、仲井真知事が軍事を知らな過ぎるからだ。安保の意味を理解していない。頭が悪い知事だ。」話は止まらない。「仲里副知事は酒が入ると同じことを何回も何回も繰り返す。前後意味不明の発言が多すぎて思考が正常ではない」。「僕は米国の外交官として、沖縄・韓国・中国を知っているから、普天間の辺野古移設を進めている」。「日本の防衛は沖縄で成り立っている」。

沖縄現地で辺野古移設へのプロモーションに乗り出す「ケヴィン・K・メア」の話を聞き背筋が凍りついた。メアと沖縄県民の乖離が顕著である。辺野古移設は外交官としての「果実」であるような錯覚があるのではないか。沖縄県民の心情を正面から議論できる外交官ではないと思った。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする