2016年03月31日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(24)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(24)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問59 「中小企業及び農林漁業の振興」の具体的内容は如何。

「中小企業の振興」とは、沖縄における中小企業の設備の近代化、経営の合理化及び企業の構造改善等を図ることを言い、「農林漁業の振興」の例としては、農林漁業の生産基盤及び開発並びに経営の近代化のための施設の整備が考えられる。

■問60 製造の事業の用に供する施設の整備についてのみ言及しているが、例えば交通運輸業や倉庫業のような工業開発地区内の開発に寄与すると認められる製造の事業以外の事業については、その施設の整備に必要な援助が与えられるのか。

交通運輸業や倉庫業等の製造業以外の事業においても、工業開発地区内の工業の開発に寄与するものがあることはご指摘のとおりである。

これらの関連産業については、製造の事業と異なり、その範囲が必ずしも明確に規定し得ない所であり、また本来かかる関連産業は製造の事業の開発が行われなければそれに付随して当然立地することとなる性格のものと考えられること等の理由から、税制上の特例の適用を受ける業種を製造の事業のみにしぼることとしたので、第二十二条においても、これとの均衡上製造の事業に関する規定に限定したものである。

■問61 現行の那覇の自由貿易地域利用事業者に対する復帰後の取り扱いはどうなるか。

現行の那覇の自由貿易地域を利用している事業者は、昭和46年(1971年)6月30日現在6社であり、うち2社(豊電子工業株式会社、琉球電子工業株式会社)は休業中、1社(山中産業株式会社)は純然たる輸出業者である。

復帰後において、加工貿易の機能を必要とすると認められるのは、2社(琉球ハイソニック株式会社、ロバート・ディ・ポーブ・アンド・サンズ商会)であり、これについては関税法上の保税工場として取り扱うことになる。
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2016年03月30日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(23)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(23)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問57 第十八条の農地法その他の法律の規定による許可その他の処分とは具体的にどのようなものを考えているのか。

第十八条に規定する許可その他の処分としては、農地法による農林大臣又は沖縄県知事の許可、公有水面埋立法による沖縄県知事の免許及び建設大臣(港湾内については運輸大臣)の認可、森林法による農林大臣又は沖縄県知事の保安林の指定の解除等が考えられる。

なお、国有財産法により大蔵大臣の普通財産の売り払い等は私法上の行為であるのでここにいう処分の概念には含まれない。

■問57 第十八条において、「国の行政機関の長又は沖縄県知事が許可その他の処分について配慮する」というのは、具体的にどのようなことを意味しているのか。

第十八条の規定による国の行政機関の長又は沖縄県知事の許可その他の処分についての配慮とは、例えば、工業開発地区内の農地の転用については、農業上の土地利用との調整を図りつつできる限りこれを円滑に行うよう努めようという意味である。

■問58 第二十二条の「資金の確保その他の援助」とは具体的にどのようなものを考えているのか。

まず資金の確保については、主として国が行う資金の確保を考えており、主として沖縄振興開発金融公庫に対する財政投融資が考えられる。また、その他の援助としては、地方公共団体が行う土地の取得のあっせんのほか技術上の助言指導、資金のあっ旋、その他の便宜供与をあげることができる。
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2016年03月29日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(22)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(22)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問55 第十七条は、国及び関係地方公共団体による工場用地、産業関連施設の整備の促進について規定しているが、これらの施設の整備は、当該地区に関する一定のマスタープランに従って行われなければ工業開発地区としての秩序ある発展は望まれないと考えるがどうか。

沖縄振興開発計画においては、第三条第一項第四号の交通通信施設の整備に関する事項、同項第七号の職業の安定に関する事項の中で職業訓練に関する事項あるいは同項第八号の教育の振興に関する事項が定められる予定である。

沖縄開発庁長官が工業開発地区の指定に当たっては、当該工業開発地区における施設計画の決定を義務づけなかったのは、第一に工業開発地区についての沖縄県知事の申請書の添付書類の中にその地区の施設計画の概要を記載せしめる措置を講ずれば当初としては十分であること、第二に、当該工業開発地区内の工業の開発の各段階において、関係行政機関の協議等により事実上当該工業開発地区における施設計画の作成とその円滑な実施が期待されること等の事情があることによる。

■問56 第十八条の「前条に規定する施設」とは何を指すか。

第十八条の「前条に規定する施設」とは第十七条の「工業開発地区内の工業の開発を促進するために必要な工場用地、道路、港湾施設、工業用水道、通信運輸施設及び工業開発地区内の工場に使用される者に対してその就業上必要な教育又は職業訓練を行うための施設」を言うのであるが、第十七条においては、文章の趣旨から言って当然これらの施設のうち国又は地方公共団体がその事業を実施するものに限定されることになるのに対し、本条では事業主体にかかわりなく一般的な意味でのこれらの施設(例えば事業を営む者が自ら造成する工場用地等を含む)をとらえているものである。

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