2016年03月28日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(21)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(21)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問52 本条第四項による税制上の優遇措置と「この法律の施行の際、沖縄以外の本邦の地域に本店又は主たる事務所を有する内国法人」に限ったのは何故か。

本条は復帰後一定の期間内に企業負担の危険を覚悟のうえ本土から沖縄に進出する企業に税制上の優遇措置を講じようとするものであるが、その内容として内国法人の沖縄に対する投資についても適用されている海外投資損失準備金の制度が復帰後も一定の場合に限り適用を受けることができるようにしようとするものである。

かかる経緯から対象法人を「この法律の施行の際、沖縄以外の本邦の地域に本店又は主たる事務所を有する内国法人」に限った次第である。

■問53 第十七条の施設の整備は、国及び地方公共団体が自ら行う事業のことのみを考えているか。

お説の通りであって製造業者自信の施設の整備については第二十二条の規定によって国及び地方公共団体がこれに対して必要な資金の確保その他の援助に努めることとなっている。

■問54 「工業開発地区内の工場に使用される者に対して、その就業上必要な教育又は職業訓練を行うための施設の整備の促進に努める」とはどういう意味か。

第十七条は、工業用地及び産業関連施設の整備を促進することのほか、工業開発地区内の工場に就労している者及び将来就労することが予想される者について、その就業に必要な知識、技能等の習得及び向上を図ることが、当該工業開発地区内の工業の振興開発のため不可欠と認められるので、これらの者に対して産業教育(産業教育振興法第二条に規定する中学校、高等学校、大学又は高等専門学校が生徒又は学生等に対して、工業に従事するために必要な知識、技能及び態度を習得させる目的をもって行う教育)及び職業訓練を行うための施設の整備の促進に努めるものとしたものである。

なお、この場合の産業教育及び職業訓練のための施設は、もちろん、工業に係る産業教育及び職業訓練のための施設であり、かつ、国又は地方公共団体が設置する施設である。

従って職業訓練法第二十四条の自業主等が行う職業訓練(いわゆる認定職業訓練)のための施設は除かれることとなる。

その整備の内容としては、具体的には高等学校における産業教育のための実験実習の施設又は設備の整備、中学校における産業教育のための実験実習及び職業指導のための施設又は設備の整備等及び沖縄県又は雇用促進事業団による公共職業訓練施設の整備等が考えられる。
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2016年03月25日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(20)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(20)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問48 減免措置の規定の趣旨は何か。

現段階における沖縄での企業立地には、かなりのリスクが伴う場合が多いことにかんがみ、沖縄の復帰後一定期間内に立地する企業で雇用吸収力が大きいこと等沖縄経済への波及効果の大きいものについて税制上の優遇措置を講じ、早期に沖縄への企業の誘致を図り沖縄の産業の振興にタイムラグが生ずることがないようにしようとするものである。

■問49 関係行政機関の長は何を意味するか。

当該業種に属する事業を所管する大臣を指す。

■問50 沖縄の工業開発地区に著しく関与するものとして政令で定める要件とはどういうものを考えているか。

次の三つの要件を考えている。
一、復帰後一定期間(例えば5年以内)に工業開発地区内に立地するものであること。
二、沖縄地場産業と競合するものでないこと。
三、雇用吸収効果が高いこと、その他沖縄経済への波及効果の大きいこと。

■問51 現在沖縄に立地することがうわさされている沖縄アルミ等の工場は本来特定事業所の対象地なるか。

現在、沖縄に立地することがうわさされている工場がいくつかあることは事実であるが、立地することの有無、その規模等についてはいまだ明確でないので、そうした事柄がはっきりとした段階で検討してまいりたい。

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2016年03月24日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(19)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(19)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問46 地方税法第六条の規定内容を問う。

地方税法第六条は、公益上その他の事由により課税を不適当とする場合において課税しないことができ、また公益上その他の事由により必要がある場合には不均一課税をすることができる旨を規定している。

地方税法第三条によればこれらの措置をする場合には、当該地方公共団体の条例に基づかねばならないとされている。

この地方税法第六条の規定に基づき、地方公共団体が条例により工業開発地区内において製造の事業の用に供する設備を新増設した者について事業税、不動産取得税若しくは固定資産税を減免した場合、政令で定める場合に該当するときは、自治省令で定めるところによりその減収額を基準財政収入額とするべき額から控除して計算し、地方交付税上の措置をしようとするものである。

■問47 減収措置期限は何年か。

製造の事業の用に供する設備を新増設した者についての不動産取得税については、一回限りの税であるので当該年度分であるが、事業税、固定資産税についての減収補てんの措置期間は低開発地域工業開発促進法、農村地域工業導入促進法等においては最初の課税分から三か年度分となっているのを、沖縄については企業誘致のためのより強いインセンティブを与えるため二年度分延長して五ヵ年度分とした次第である。
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