2016年03月23日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(18)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(18)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問44 各種地域立法において製造の事業の用に供する機械等の特別償却制度について投下資本の額による制度が設けられているのは何故か。地場産業の振興という見地からの法律においてはこの制限を廃止することは考えないか。

地域立法における特別償却の制度は一定の地域内の工場の建設により雇用の吸収を図る効果を期待するものであり、その趣旨に合致するものに対しては取得価格の三分の一ないし五分の一という大きなメリットの特別償却を認めようとするものである。

従って、その対象としては客観的にみて当該新増設によりある程度の雇用に役立つと認められる規模以上に限定することが必要である。

この条件に当てはまるものは地場産業の増設であっても当然その対象とするわけであるが、本制度の趣旨からみて本来的には地場産業のみの振興策として考えられているものではないのであって、税収面での制約もあり、この制度を廃することは困難である。

■問45 地方税法第六条の工業開発地区の減免措置を既定する趣旨は何か。

工業開発地区内における産業の振興を図るため工場の誘致、育成等を目的とした誘致企業等に対して、地方公共団体が事業税、不動産取得税、若しくは固定資産税を減免した場合にこれらの措置による当該地方公共団体の減収分を地方交付税上措置することを定めたものである。

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2016年03月22日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(17)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(17)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問42 特別償却の対象資産を機械装置と工場用の建物等に限定し、また、機械装置の償却率を初年度三分の一としたのに対し、工場用の建物等は五分の一とした理由如何。

本制度が沖縄における雇用の増大への寄与を一つの目的としていることにかんがみ、これに直接的影響を有する生産工程に直接必要とされる機械、装置及び工場用の建物等について適用することとしたのである。

この場合、特別償却率を機械装置については三分の一、工場用の建物等は五分の一とするのは、既存の低開発地域、産炭地域、過疎地域等の特別償却とのバランスを考慮したもので、建物についてはその対応年数が一般に機械装置と比べて長期であるので償却率が低く定められている。

■問43 沖縄への投資誘因という目的を果たすには特別償却よりもっと強力な優遇措置(例えば免税)をとる必要があるのではないか。

沖縄への投資の誘因措置として他の強力な優遇措置、例えば免税措置を講ずべきであるという要望もあるが、租税負担の公平が強く要請されている今日において、かような措置は一般的傾向に逆行するものであり採りえない主張である。

また、実効の点から見れば立地条件の有利でない沖縄に新たに進出するような場合には、通常その初期において利益を上げることが困難であり、したがって免税措置による場合はかえって事実上メリットを生じ難い。
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2016年03月21日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(16)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(16)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問41 工業開発地区既定の趣旨は何か。

工業開発地区内において製造業の事業の用に供する設備を新設し、または増設した者がある場合において、当該新設または増設により工業開発地区内の雇用の増大に寄与すると認められるときに、当該新設または増設に係る機械・装置並びに工場用の建物および付属設備について租税特別措置法の定めるところにより特別償却を行うことができることとしたものである。

■問41 工業開発地区既定の内容如何。

租税特別措置法を改正して青色申告書を提出する個人に係るものについては、同法第十二条の二の規定、また、青色申告書を提出する法人に係るものについては、同法第四十五条の規定により、工業用機械について特別償却を認め、これを個人の場合、所得税法上の必要経費に算入し、法人の場合は法人税法上の損金に算入して課税所得から控除することとなる予定である。

すなわち、工業開発地区内に地域指定後5年以内に新設または増設された機械装置、工場用建物等が一定の要件に該当する場合には、これを事業の用に供した日の属する年(または事業年度)における減価償却の額にその取得価格の三分の一(建物及びその付属施設については五分の一)に相当する金額を加算した金額まで償却費として認めようというものである。

つまり、初年度に通常の償却費プラス特別償却費(機械及び装置の取得価格の三分の一、建物及び付属設備は五分の一)の額を償却するものである。

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