2016年03月15日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(12)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(12)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問34 沖縄県知事の申請に基づいて工業開発地区の指定をすることとした理由如何。

工業開発地区とは、税制上の優遇措置等を講ずることによって工業の開発が期待されるような地区について指定されるから、その指定の手続きとしては地方の事情に精通し、また、相当に広い視野からこのことに関する判断をすることができ、しかも土地取得のあっ旋等、工業の開発のため必要な措置を講ずべき立場にある沖縄県知事の申請を待ってこれを行うことが適当と考えるのである。

■問35 「工業開発地区の指定をするにあたって農林漁業構造の改善について配慮する」とは、どういう意味か。

農林漁業構造の改善について配慮するとは、工業開発地区の指定が農林漁業構造の改善を妨げることのないよう配慮することと相まって農林漁業構造の改善を促進することを目的とすることを意味する。

問36 工業開発地区の指定と工場立地の調査等に関する法律による工場適地の調査との関連如何。

工業開発地区の指定と工場立地の調査がされた地区とは、法律上直接の関係はないが復帰後沖縄において沖縄県知事の申請に係る地区について、工場適地の調査その他工業の開発に関する国の調査がなされれば、当然のことながらその成果が参酌されることになる。
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2016年03月14日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(11)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(11)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問31 地方公共団体の財政状況の許す限り起債ができるよう特別の配慮とは、どういう意味か。

地方債は後年度に負担を残すものであるから、地方公共団体が地方債を起こすに際しては、現在及び将来にわたる当該団体の財政事情を十分検討のうえなされるべきであるので、地方債の許可を行うにあたっては、この点についての慎重な配慮を加えたうえ、可能な限度において優先配分を行うこと等を考えている。

■問32 沖縄の地方債について資金事情の許す限り政府資金をもって引き受けるよう特別の配慮をするものとしたのは何故か。

沖縄県及び管下の市町村は一般的に財政基盤の貧弱な団体であることを考慮し、公債費の累増を緩和しつつ振興開発計画に基づく事業の円滑な進捗を図るため、資金事情の許す限り、長期低利の資金である政府資金をもってこれらの団体の地方債を引き受けるよう特別の配慮をすることとしたものである。

■問33 工業の開発を図るための必要とされる政令で定める要件とは何か。

工場用地及び工業用水並びに労働力の確保が容易であり、かつ、輸送施設の整備が容易であることを意味する。

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2016年03月11日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(10)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(10)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問28 港湾工事によって生じた土地または工作物とは何か。

港湾工事によって生じた土地とは、例えば埋め立て又は航路浚渫によって生じた廃土によって造成された土地を指し、港湾工事によって生じた工作物とは、外かく施設係留施設等の港湾工事の結果できた土地以外の港湾施設を指す。

■問29 第八条第六項で「港湾管理者に管理を委託しなければならない」と規定されているが、これはどういうメリットがあるか。

港湾法第五十四条第一項の規定によれば同法第五十二条の直轄の港湾工事によって生じた港湾施設は、港湾管理者に貸付、又は管理を委託しなければならないものとされている。

しかも、普通財産については港湾管理者に対して通常有償で貸し付けるという運用にされている。これに対して本項は北海道の例にならい普通財産を含めすべての土地又は工作物について管理の委託という方法がとられることとした次第である。

管理費用はすべて港湾管理者が負担するが、当該施設の使用料と賃貸料は港湾管理者の収入となる。

■問30 振興開発計画に基づく事業で、公共の用に供する施設に関するものを実施するための必要な場合には、国有財産の譲渡等をするとあるが、この対象になるものにはどのようなものがあるか。

沖縄の関係地方公共団体が、沖縄における振興開発計画に基づく事業で、公共の用に供する施設に関するものを実施するため必要があるときは、国有財産を無償又は時価により低い価格で譲渡するか又は貸し付けることにしたいと考えている。

具体的な対象事業の選定については、振興開発計画の作成の段階において国有財産の譲渡等がどの程度必要であり、かつ、効果的であるかを考慮しつつ、重点的、効果的に対処して参りたい。
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