2016年04月29日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(9)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(9)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問6 沖縄の施政権を米国が有している現状において日本政府の対沖縄援助の方針及び援助費の増額、項目等の決定についていかなる制約があるか。

昭和36(1961)年の池田・ケネディ声明においては、日米両国政府は沖縄住民の民生と福祉の増進に協力する旨を明言しており、また、佐藤、ジョンソン声明では、日米両国政府は「沖縄住民の福祉と民生向上のため今後とも同諸島に対する相当規模の経済援助を続けるべきこと」を確認している。

したがって、日本政府の対沖縄援助は、以上の趣旨に基づいて行われるものであるから、沖縄の施政権が米国にあるとの理由で特別な制約を受けることはない。

沖縄住民の民生、福祉の向上及び経済の発展に寄与する援助であれば、米国政府は日本政府の援助に協力するであろう。

ただ、現に日本政府の対沖縄援助費は、沖縄に関する日米協議委員会において、日米両政府が合意することによって安定される仕組みになっており、日本政府援助の要請の権限は施政権者である米側にある。
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2016年04月28日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(8)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(8)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問5 沖縄補助金に関する覚書の性格如何。

沖縄補助金に関する覚書は、沖縄援助に関する主管行政庁たる総理府と琉球政府が、それぞれの権限の範囲内で行う沖縄援助に関する予算執行上の手続に関する取り決めである。

なお、覚書に米国民政府の授権の根拠を明らかにしたものである。

■問5 政府は、本土との一体化推進の立場また米国援助の在り方との関連において、今度沖縄援助をどのように実施していく方針か。

政府の沖縄援助の基本方針は、沖縄の本土復帰に備え、沖縄住民の民政福祉の水準をできるだけ速やかに本土国民のそれと同水準にまで引き上げることを目途として、教育、社会福祉、公衆衛生その他の分野における格差の解消及び経済の発展を図り、もって沖縄と本土との一体化を推進することである。

しかし、本土との行政上の各方面における格差が大きい現状にあるので、米国においても施政権者としての立場から、プライス法の援助の限度額を現行の1200万ドルから大幅に引き上げてその援助額を、日本政府の援助の増額と併行して増額すべきであると考える。
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2016年04月27日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(7)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(7)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問4 日本政府の沖縄援助予算はいかなる手続きを経て決定されるのか。

日本政府の沖縄援助予算を決定する手続きは、昭和39(1964)年に米国政府と合意された。

「琉球諸島に対する経済援助に関する協議委員会及び技術委員会の設置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文」並びに「琉球政府に対する援助の供与についての日本国と合衆国との間の協力取決めの実施のための手続」に定められている。

これらの両取極めによる援助予算の手続は次のとおりである。

まず、米国から沖縄援助の希望項目及びその予定経費について協議委員会を通じて日本政府に提案する。日本政府は米国の提案を検討して日本政府案を作成し、これを協議委員会経由で米側に提案する。

この際、日本政府は米側案に含まれていない援助を提案することができる。協議委員会に提案された日本側の対案は、日米琉技術委員会に付託される。

議長は、技術委員会を開催し、援助計画の積算基礎等の細目を検討し、検討の結果を協議委員会に報告する。

最後に技術委員会の検討結果に基づき協議委員会を通じ、日米両政府は援助計画について合意し沖縄援助費は決定する。

なお、協議委員会を通じて日米で合意された援助費は、国会の議決を経てはじめて日本政府の沖縄援助予算となるものであることは勿論である。
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