2016年04月13日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(32)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(32)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問79 「公的医療機関の協力体制の整備」とは何か。

無医地区に設置された診療所への医師の派遣、当該診療所で取り扱うことの困難な患者の診療に対する協力等無医地区における医療の確保に公的医療機関が協力する体制を整えることを言う。

■問80 第三項において国及び沖縄県のそれぞれ無医地区における医療の確保についての努力義務が規定されているほか、第四項において沖縄県知事が国に対し、無医地区における診療に従事する医師又は歯科医師の確保について協力を求めることができるとしたのは何故か。

沖縄においては医療従事者が不足しており、特に離島やへき地の無医地区においては医師の充実がきわめて困難である。

しかも、その充足は沖縄の中で行うことは難しくて本土にその人材を求めざるを得ない。

そこで沖縄県知事は、無医地区における医療の確保を図るため医師又は歯科医師の確保について国に対して協力を求めることができるものとしたものである。

国の協力の形としては、医師や歯科医師のあっ旋、国立病院等の派遣等を考えている。

■問81 「その区域内で他に一般乗合旅客自動車運送事業を経営する者がいない地域」とは何か。

一般乗合旅客自動車運送事業とは、路線を定めて定期的に運航する自動車により乗合旅客を運送する一般自動車運送事業をいい、一般の定期路線バスのことである。

一般自動車運送事業を経営しようとする者は、運輸大臣の免許を受けなければならないが、その免許は路線について与えられ、路線は道路を基準としているのが通例である。

ある道路についてバス路線がある場合に、これを通常利用できる範囲の地域はおのずから限定されている。

質問の地域は、一般的にはバス運行が可能であるが、定期バス路線がない道路等で、他の乗合バスを利用できない地域が該当する。具体的な事例については、個別に当該地域の実情により判断されることになる。

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2016年04月12日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(31)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(31)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問77 第五十一条の地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置の地域指定は離島が別建にされているが、本条ではそうしない理由如何。

第五十一条は、沖縄県が一定の地域において畜産業、水産業又は製造業を行う個人について事業税の課税免除又は不均一課税を行いやすくする措置であるのに対し、本条は一定の地域の財政力及び技術的能力の十分でない市町村を沖縄県が援助しようとするものである。

つまり、前者においては主として一定の地域に居住する住民を対象としており、離島に居住する住民については離島振興の一環として税制上の優遇措置を講じようとするのに対して、後者においては市町村を行政の対象としてその財政的あるいは技術的能力に着目して一定の行政を行おうとするものであり、離島というよりは、市町村自体の財政的能力の区分に頼るべきものであるので離島という区分を別建てにすることにしなかった次第である。

■問78 無医地区における医療の確保の規定の趣旨如何。

無医地区における医療の確保のため、本土では過疎地域における無医地区の解消を市町村と併せて都道府県知事の責務としているが、沖縄では無医地区に琉球政府が診療所を多数設けてきたこと、琉球政府の職員の身分を持つ公衆衛生看護婦(本土の保健婦)を無医地区に駐在させていたことを考慮し、また、市町村だけに診療所の設置等の事業の実施を委ねておく場合には、市町村財政その他の事情を考慮すると無医地区対象の十分な進展が期待できないおそれがあるので、沖縄県知事が振興開発計画に基づき、無医地区に関する事業を行う責務を課したものである。
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2016年04月11日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(30)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(30)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問74 第十四条及び第十五条を自由貿易地域について準用しているが、内容的に同じか。

第十四条の特別償却の割合が工業開発地区においては機械装置については三分の一、工場用建物等については五分の一であるのに対して自由貿易地域においては機械装置については二分の一、工場用建物等については四分の一に引き上げ利予定である。その他は工業開発地区と同様の内容が自由貿易地域についても適用されることとなる。

■問75 自由貿易地域における税制上の優遇措置は、関税及び貿易に関する一般協定に抵触しないか。

自由貿易地域の税制上の優遇措置である自由貿易地域投資損失準備金は、海外投資損失準備金に例があり、かつ、直接税の減免でないので一般協定に抵触しないと考えており、また他の税制上の優遇措置も低開発地域における工業の開発を促進することを目的にするものであって一般協定に抵触するとは考えられない。

■問76 「基幹的」とはどういう意味か、また「漁港関連道」とは何か。

「基幹的」とは、市町村又は主要な集落を相互に連絡するもの、過疎地域における生活圏のネットワークを構成するために必要なものという意味である。

「漁港関連道」とは、漁港と主要道路又は他の関連漁港をつなぐ道路で農林漁業揮発油財源身替り事業として実施されたものをいう。

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