2016年04月12日

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(31)

沖縄振興法成立をめぐる国会論戦(31)
〜1971年11月・国会質疑のポイント〜

■問77 第五十一条の地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置の地域指定は離島が別建にされているが、本条ではそうしない理由如何。

第五十一条は、沖縄県が一定の地域において畜産業、水産業又は製造業を行う個人について事業税の課税免除又は不均一課税を行いやすくする措置であるのに対し、本条は一定の地域の財政力及び技術的能力の十分でない市町村を沖縄県が援助しようとするものである。

つまり、前者においては主として一定の地域に居住する住民を対象としており、離島に居住する住民については離島振興の一環として税制上の優遇措置を講じようとするのに対して、後者においては市町村を行政の対象としてその財政的あるいは技術的能力に着目して一定の行政を行おうとするものであり、離島というよりは、市町村自体の財政的能力の区分に頼るべきものであるので離島という区分を別建てにすることにしなかった次第である。

■問78 無医地区における医療の確保の規定の趣旨如何。

無医地区における医療の確保のため、本土では過疎地域における無医地区の解消を市町村と併せて都道府県知事の責務としているが、沖縄では無医地区に琉球政府が診療所を多数設けてきたこと、琉球政府の職員の身分を持つ公衆衛生看護婦(本土の保健婦)を無医地区に駐在させていたことを考慮し、また、市町村だけに診療所の設置等の事業の実施を委ねておく場合には、市町村財政その他の事情を考慮すると無医地区対象の十分な進展が期待できないおそれがあるので、沖縄県知事が振興開発計画に基づき、無医地区に関する事業を行う責務を課したものである。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする