2016年05月02日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(10)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(10)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問7 昭和42(1967)年度対沖縄援助(一部昭和43年度支出分を含む)は103億円となっているが、本土における沖縄相当県に比較して沖縄の財政事情はどうなっているか。

琉球政府は、本来国家の果たすべき機能と本土の府県の果たすべき機能の両面をもっており、しかも そのための経費の大部分は住民自身の経済力によって支出しなければならない。

従って、琉球政府の財政も自ら制約されてくることになり、財政規模が本土の相当地域に小さいという実情である。

琉球政府の財政規模を沖縄と面積、人口において類似している佐賀県の財政規模と比べると次の通りとなる。

■昭和40年度(1966年度)
税収:琉球政府16,203百万円(佐賀県3,230百万円)
日米援助金:琉球政府5,352百万円(佐賀県0円)
地方贈与税・地方交付税・国庫支出金:琉球政府0円(佐賀県20,627百万円)
その他の収入:琉球政府2,544百万円(佐賀県4,181百万円)
 計:琉球政府24,099百万円(佐賀県28,038百万円)
・国政事務相当経費:琉球政府6,400万円(佐賀県0円)
・県政事務相当経費:琉球政府17,699百万円(佐賀県28,038百万円)

昭和40年度(琉球政府は1966会計年度)において、琉球政府は53億5,200万円の日米援助金以外は、ほとんど自らの税収のみを財源とし、その財政規模が240億9,900万円であるのに対し、佐賀県は国庫支出金から地方交付金及び国庫支出金を合わせて206億2,700万円である。

さらに、佐賀県は財政規模の全額を県政事務に投入しているのに対し、琉球政府の財政規模の中には国政事務に相当すると見られるべき経費も含まれている。

最も沖縄においては、国税相当分は琉球政府の歳入となっていることも併せ考える必要がある。

■1人当たり財政支出額
沖縄:25,703円(鳥取47,442円、島根49,552円、徳島42,080円、高知51,118円、佐賀40,190円、宮崎41,082、鹿児島37,984円。

* * *
■琉球政府は1962年度まで日本政府の財政援助から切り離されていた。1966年度で見ても地方贈与税・地方交付税・国庫支出金の恩恵は受けていなかった。同年度の佐賀県の地方贈与税・地方交付税・国庫支出金は20,627百万円であったが、琉球政府の日米援助額は5,352百万円であった。

沖縄は日本政府の財政援助が開始されていたが、類似県に比較しても冷遇されていたのである。1人当たりの財政支出額は高知県の半額、その他の類似県に比較しても極端に低い。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする