2016年05月16日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(19)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(19)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問10 沖縄援助の方式は、今後も現在のように補助金交付方式進めるのか。
また、沖縄援助金は地方交付税方式とすべきであるという議論もあるが、政府
の考え如何。

沖縄援助は、沖縄に潜在主権を有する我が国が米国の統治の下に置かれている
沖縄住民の民生福祉の水準を速やかに本土国民のそれと、同水準にまで引き上
げることを目途とすることを基本方針としている。

従って援助金は、この基本方針に則り沖縄における教育、社会福祉、公衆衛生そ
の他の民生上の各般に亘り、それらの本土との間の格差を解消するため、個々
具体的に緊急にして実効性の高い施策経費について援助金決定に関する日米間
の取り決めの手続を経て決定されるのである。

本土における地方交付税方式によって使途を決定しない包括的な一般財源とし
て援助額を決定することに関しては、元来、地方交付税は関税三法(所得税、法
人税、酒税)の一定割合を地方公共団体の共通の財源として(間接課徴型態の地
方税)、その配分が団体相互の財源調整と基準行政の財源補償の両機能を果たす
よう行われるものであるから、次の理由によりそのままこれを沖縄に適用する
ことにはなお検討すべき問題点がある。

1.本土の租税制度と法域を異にする沖縄においては、地方交付税の共有性がないこと。

2.沖縄の租税は、本土における国税相当分と地方税相当分とを併せて琉球政府税としており、また毎年度米国援助金を受け入れて財政運営がなされているので、その自主財源の額、すなわち財政力を本土の地方公共団体のそれと比較することは難しいこと。

3.しかし、沖縄援助金を個別補助金とせず、本土における地方交付税算定方式の応用により、かつ本土相当県の財政力、行政需要を比較指標に用いて、一括交付金により援助することとしてはどうかという議論もあろうが、このことは、沖縄における民生、福祉その他各般の行政水準、行政執行の態様等から見て、今直ちに現在の援助方式を変更することは技術的にも至難であり、かつ、適切とは思われない。

しかし、将来において沖縄における行政財政運営が安定向上し、本土との一体化がより一層進んだ段階において十分検討すべきであると考える。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする