2016年06月07日

屈辱の歴史 断ち切る時

戦後71年、米軍の凶悪犯罪が繰り返される沖縄。過重な基地負担。忍土沖縄に日本政府は向き合ってきたのか。米軍人軍属の死体遺棄事件について「沖縄タイムス」論壇に掲載された内容をブログで取り上げる。

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2016年6月2日 沖縄タイムス「論壇」
屈辱の歴史 断ち切る時
続発する米軍人軍属の凶悪犯罪
 宮田 裕
 
元海兵隊の軍属が女性を暴行したうえ、体を雑木林に遺棄した容疑が掛かっている。繰り返される凶悪な米軍犯罪。怒りと憎しみを抑えることができない。

一人娘を失った父親の震える声を聞くと心が裂ける思いだ。「お父さんだよ。みんなと一緒に帰るよ。おうちに帰ろう」。傷ついた魂を拾う両親の憔悴した姿を見るのがつらい。どれほど苦しかったか。底知れぬ悲しみの叫び声に心が痛い。

米軍の凶悪犯罪が繰り返される沖縄。1955年9月、6歳の少女が米軍人に殺害され、遺体は嘉手納基地のゴミ捨て場に遺棄された。95年には米海兵隊員3人による集団暴行事件があった。

復帰後の米軍人・軍属による事件・事故は5862件。そのうち凶悪犯は571件。2004年8月には、沖縄国際大学へ米軍ヘリが墜落した。

復帰44年を迎えるが、普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校の幼い児童たちは、耳をつんざく爆音に苦しんでいるのだ。

本土並みの返還は破たんしている。県民の命よりも軍事を優先する。沖縄にとって日本は国家と言えるのか。日本の国防政策が国家イメージを損なっていないか。

翁長雄志知事は5月23日、安倍晋三首相と会談し、元海兵隊員で米軍属の男による女性遺体破棄事件に強く抗議し、「事件は米軍基地がある故の犯罪であり、大きな怒りと悲しみを禁じ得ない」と憤った。日米地位協定の改定を求めたが同席した菅義偉官房長官は安全保障や外交にかかわる問題は、中央政府で協議されるものだと否定的な考えを示した(5月24日付、本紙)。

戦後70年が経過するが、日本政府は冷戦時代の軍事感覚で沖縄を「地政学」「抑止力」の邪(よこしま)な言葉で語り、沖縄に過重な基地負担を押し付ける。日本には独自の外交政策がない。思うに「辺野古断念」を議題に持ち出すことさえできない。

恩着せがましく「振興策」を持ち出し、基地を受け入れろと迫る。

国家としての自主性がない。外交の座標軸も見えない不条理な国家である。日本外交の「力不足」をさらけ出し、辺野古に新たな米軍基地を建設しようとする。日本外交は沖縄問題の失敗でジレンマに陥っていることも知らずに・・・。

基地が人間活動を妨げてきた。これ以上、米軍基地から派生する犯罪を許すことはできない。「屈辱」の歴史を断ち切り、日本人として誇りのある沖縄を取り戻したい。
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