2016年06月23日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(43)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(43)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問35 沖縄産黒糖が分蜜糖と同様買入保護がなされていないのはどのような理由によるのか。

国民生活の向上等に伴う黒糖の需要の減少傾向に対応して政府としては、甘蔗糖に対しては含蜜糖から分蜜糖への転換、いわゆる分蜜化政策を推し進めてきたところである。

一方、含蜜糖の需給状況を見ると、需要は駄菓子、佃煮用品等年間30,000トンと見込まれ、供給としては沖縄産16,000トン、奄美産7,000トン、台湾からの輸入が5〜6,000トン、合計28,000〜29,000トンと、その需給状況はほぼ安定している。

需給を調整することにより、相対的に有利な価格形成が行われるであろうとの判断から糖価安定を目的とする糖価安定事業団による買入保護は甘蔗糖については分蜜糖のみに限り、含蜜糖はその対策外としているものである。

また、含蜜糖を買い上げ対象とした場合において、生産形態が家内工業的なものから比較的大きな規模での生産に至るまで混在しているため、種類、品質が雑多で規格を統一することが困難であり、また、これを統一する場合は光沢、色、含水量等のし好品を重んずる黒糖本来の風味を失うことになる。

生産規模が多岐にわたり、合理的な標準コストの算定がきわめて困難である等、価格政策の対象とするには技術的に問題が多すぎるようである。

しかし、沖縄には離島が多く、ここでは分蜜化が不可能であり、しかも甘蔗に代わる作目が早急には見出しがたく、より最適と考えられる畜産等への作物転換のためには、広汎で強力な政策を実施してもなお、相当時間を要する。

黒糖価格は、黒糖という単一商品の需給関係ばかりでなく、甘味料全般の価格の影響を受ける。

分蜜糖については、事業団買い上げという保護措置でもって甘蔗生産農家に対し、その原料の再生産に必要な価格を支持することができるのに反し、黒糖用甘蔗生産農家については、その支持が困難であるということは、農政上問題であるので、琉球政府においては含蜜糖の生産合理化及び畜産への転換策を推進している。

政府としては、琉球政府のこれらの対策の促進を図るため、必要な援助を行っていく所存である。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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