2016年08月01日

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(57)

米軍政下の沖縄財政援助をめぐる国会論戦(57)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問54 沖縄における労働福祉制度の現状はどうか。

沖縄においては、他の福祉制度と同様に労働福祉制度も本土に比べ遅れているようである。現在制度としてあるものは労働者の経済的地位の向上を狙いとして本土にある労働金庫同様に1966年5月に業務を開始した沖縄県労働金庫が置かれている。

琉球政府は金庫発足に当たり1967年度に4000ドル(144万円)を支出しその保護育成に努め、その他失業保険、労災保険の余剰金75万ドル(2億75万円)を三ヵ年間預託する計画である。

金庫発足にあたって日本政府は職員の資質の向上、事務能率向上を図るため専門家の派遣及び研修生の受け入れを行っている。

■問55 沖縄における社会保障制度の現状について問う。また、本土における制度との格差をどのような方向で縮小していく考えか。

戦後における沖縄の社会保障制度は、沖縄の置かれた特殊性から本土のそれとは異なり、福祉部門における施策が先行し、社会保障制度の整備がこれに続いた。

そして最近の数年の間に主要な社会保障制度が順次創設されてくるに及んで、社会保障制度として一応の体系が整えつつあるが、この間本土政府としても、沖縄住民の民生福祉の向上を沖縄援助の重点として立ち遅れていた社会保障制度の整備充実には特に力を入れ、順次制度創設についての技術指導及び財政援助を行ってきた結果、比較的短期間の間に如上の程度までの整備を行うことができたものである。

しかし、まだ社会保障制度には未設置の部門が多いので、順次これらの制度の整備を図っていくべきものと考える。また、既存の各種制度も財政的制約に加えて、技術要員の不足等の理由により、全般的に本土に比べて十分なものとは言えない。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:41| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする