2016年08月12日

米軍政下の財政援助をめぐる国会論戦(66)

米軍政下の財政援助をめぐる国会論戦(66)
〜1967年特別国会質疑のポイント〜

■問61 老人福祉政策の現状と改善策如何。

老人福祉法(1966年5月1日立法11号)は、ほぼ本土と同様の内容を持っている。沖縄で7月1日を「年よりの日」としていることも本土と同じである。

しかし、立法後日が浅く、各種の施策が本土より遅れている。老人福祉施設としては、わずかに那覇、平良、石垣市に、従来生活保護法による養老施設から養護老人ホームに移し替えされることになった施設があるのみである。

既存の老人ホームは施設の老朽化が著しいので、早急に改築の必要がある。その他、特別養護老人ホーム及び経費老人ホームを計画的に整備する必要がある。

老人健康診断には、沖縄の地理的特殊性にかんがみ、健康診断の項目の中にマラリア、フイラリヤ等の風土病をいれること、予定されている国民健康保険制度の実施を通じ老人医療の向上を図ること、保健所の活動を活発化して老人衛生の向上を図る等の施策を速やかに実行する必要がある。

政府としてはこれら所要の財政援助と技術援助を強力に推進する。

■問62 医療及び公衆衛生の現状について問う。また、どのような方向で充実すべきと考えるか。

沖縄においては、終戦当初から米国民政府が公衆衛生事業に強力な指導を打ち出し、それに応じて琉球政府が実践に努力してきたので、予算の大幅な進展、死亡率の低下、体位の向上、平均寿命の延長等にかなりの成果をあげているが、個別的には本土と比べて、まだ相当遅れている。

1963年の死亡率は人口千人に対し5.3(本土は7.0)で死亡順位は老衰症状及び診断名不明確な状態、神経系及び感覚器の疾患、循環器系の疾患、消化器系疾患の死亡者が多い。

総死亡率は本土より低いが、これは人口構造において若年者の占める割合が多いものと考えられる。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする