2016年08月17日

沖縄復帰関連法案趣旨説明

沖縄復帰関連法案趣旨説明
1971年11月10日 
「衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会」

基地と沖縄振興はリンクすると政権幹部が公言している。沖縄返還に当たり、衆議院特別委員会における復帰関連法案の趣旨説明をブログで掲載する。

菅義偉官房長官と鶴保庸介沖縄担当相は、「基地・振興リンク論」の不条理な言葉を飛ばし、基地を受け入れなければ、振興予算の減額を示唆した。目の前に霞がかかったように、沖縄振興の本質を見失った発言だ。

島尻安伊子前沖縄担当相の参議院選落選で沖縄予算の減額に言及することは、政治の私物化だ。島尻氏落選を盾に沖縄予算の「兵糧攻め」で沖縄を揺さぶる言動は沖縄復帰関連法の立法趣旨に反する。

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1971年11月10日「衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会」
内閣提出・沖縄復帰関連法案の立法趣旨説明

説明者:総理府総務長官・山中貞則
ただいま議題になりました沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律案、沖縄の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律案及び沖縄振興開発特別措置法案について、その提案の理由を説明します。

●提案理由
わが国民多年の悲願である沖縄の祖国復帰がいよいよ明年に実現する運びになったことは、国をあげての喜びであります。

沖縄は先の大戦において最大の激戦地になり、全島ほとんど焦土と化し、沖縄県民十余万人の尊い犠牲者を出したばかりか、戦後引き続き26年余の長期間にわたりわが国の施政権の外に置かれ、その間、沖縄百万県民はひたすら祖国復帰を叫び続けて今日に至っております。

祖国復帰が現実のものとなった今、われわれ日本国民及び政府は、この多年にわたる忍耐と苦難の中で生き抜いてこられた沖縄県民の方々の心情に深く思いをいたし、県民への「償いの心」をもってことに当たるべきであると考えます。

祖国復帰というこの歴史的大事業の達成に当たっては、各般の復帰諸施策を速やかに樹立し、かつ、沖縄の将来についての長期的な展望を明らかにして、県民の方々が喜んで復帰の日を迎えるような体制を早急に整えることこそ政府に課された最大の責務であります。

このような観点から、沖縄の祖国復帰の円滑な実現と、明るく豊かで平和な沖縄県の建設こそ沖縄復帰の基本的な目標でなければならないと存じます。

このためには、まず、第一に沖縄の復帰に際し、県民の生活に不安、動揺をきたさないよう最大の配慮を加えつつ、米国施政権下の諸制度からわが国の諸制度への円滑な移行を図るため、必要な暫定、特例措置を講ずることが肝要であります。

第二に、沖縄が戦争で甚大な被害をこうむり、かつ、長期間米国の施政権下にあった事情に加え、本土から遠隔の地にあり、多数の離島から構成される等各種の不利な条件になっていることに深く思いをいたし、まずその基礎条件を整備することが喫緊の課題であり、進んでは、沖縄がわが国の東南アジアの玄関口であるという地理的条件と亜熱帯地方特有の気候風土を生かし、その豊かな労働力を活用して産業の均衡ある振興開発を図ることが必要であると考えます。

政府は、このような見地から、関係諸機関の総力を結集して復帰対策に取り組み、同時に沖縄の各界各層の方々の意見を取り入れ、琉球政府と十分な調整を行い、復帰対策要綱を決定し、この要綱を基礎として関係法律案の立案を進め、ここに成案を得て国会のご審議をいただく運びとなった次第であります。

以上が、これらの法案を提案した理由であります。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:03| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする