2016年11月30日

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(3)

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(3)
〜政治利用の不条理を突く〜

■本土と沖縄の税制の相違点@
復帰前の沖縄の税制は、基本的に本土の税制にならって組み立てられていた。琉球政府は国政事務と県政事務を行っており、県税がなかったことや沖縄経済の特殊事情から本土の税制とは税体系においても、また個々の税制の内容においても、かなり相違していた。

税体系の相違について、本土の国税と沖縄の政府税との比較は次の点があげられる。

(1)沖縄の政府税には、本土の相続税、有価証券取引税、トランプ類税及び取引所税のような税目がなかっ  た。

(2)沖縄には、たばこ専売制度がなく、たばこに対しては禁煙消費税及び葉たばこ輸入税が課税されてい   た。

(3)沖縄の政府税の中には、本土の県税に相当する自動車税、遊興飲食税、鉱区税等が含まれていた。

(4)沖縄の間接諸税は国税を主体とし、例えば物品税及び砂糖消費税についてみると、本土と同じ名前の税   目であっても、その実態は輸入品についてのみ課税されていた。

(5)一方、沖縄産品に対する課税は、酒、たばこ、石油および好飲料のきわめて限られた物品だけが対象と   され、その税率も本土に比べ概して低率であるなど、観光政策や沖縄産品保護のための政策的色彩が強   かった。

(6)沖縄には国税通則法がなく、必要な通則的規定は各税法にそれぞれ規定されていた。
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2016年11月29日

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(2)

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(2)
〜政治利用の不条理を突く〜

沖縄の祖国復帰とは何か。日本の法令が沖縄に適用されるということだ。米軍政下とはいえ沖縄は法治社会であるからそこにはそれなりに完結した法体系が存在した。

従って、施政権返還とは日本の法令が沖縄に適用になることであるといっても、沖縄において形成されてきた様々な社会的秩序と無関係に本邦の法令を復帰の日から即日沖縄に適用すればそれで足りるというわけにはいかない。

そこにおいては、沖縄の法令のもとに形成されてきた社会秩序を保障し、本邦の法制度のしかるべき地位を与えるとともに、本土と沖縄の法制度が大きく異なっていたため、本土の法令を即時に沖縄に適用することが混乱する恐れがあった。

それを避け、あるいは緩和するために特別の措置を講じるという法制度の手当てが当然必要とされたのだ。

法的措置には二種類ある。すなわち、従来からある本邦の法令はそのままにして、それが沖縄に適用されるにあたっての経過措置、暫定措置、特例措置等を定めた別の法令を制定したものと、従来からある本邦の法令を一部改正して、そこにその法令が沖縄に適用されるために必要な措置を規定するものがそれである。

前者の措置のために制定されたのが「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律」及びそれに基づく政令である。

後者の措置のために制定されたものが、「沖縄の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律」その他、沖縄の復帰に伴い、各種の政令・省令等を改正するために制定された諸法規である。

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2016年11月28日

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(1)

沖縄復帰特例(酒税)の政治利用(1)
〜政治利用の不条理を突く〜

11月26日付の沖縄タイムスは、1面トップで『沖縄県酒連に党組織創設を提案』、自民党が『酒税軽減延長に有利』になるような政治利用を報じた。

制度の政治利用? この国の政治システムを疑った。辺野古久志3区、高江で『札束』で基地懐柔策を図った時もそうだった。

沖縄復帰特例はなぜ政治利用されているのか、本質を探る。

* * *
沖縄タイムスは『2017年で期限切れになる酒税の軽減措置を巡り、自民党が沖縄県内の47酒造業者とオリオンビールでつくる県酒類製造業連絡協議会(県酒連、嘉手苅義男会長)に対し、酒税軽減の延長の議論で有利になるとして、党の下部組織である「職域支部」を創設するよう提案している』と報道した。

タイムス政経部・吉田央、銘苅一哲記者の署名入り記事はメッセージ力がある。
『国民から集める税金に関する特別措置の延長と、政党の党勢拡大が交換条件になっているとも受け止められかねず、税の公平性の観点から問題視』した。

ジャーナリストとして大事な情報を県民に提供してくれる。沖縄に軋む権力の介入。なぜ復帰特別措置の本質は歪んできたのか・・・。

11月26日付の沖縄タイムス記事は本質を突く。『県酒連は酒税軽減措置が17年に期限切れとなるため、これまでに自民党本部の二階俊博幹事長、武田良太副幹事長らと県内と党本部で複数回会談し延長を要請。二階幹事長は当初、会談の中で酒造関係者の党員を拡大するよう求めていた』と報道する。

『幹事長側が県連を通じ、酒造業界側に県酒連を母体に政治団体を立ち上げ支部とするよう打診。自民は党勢拡大と同時に、支部という党の関係組織となれば、酒税の延長で党本部により強く業界の要望を伝えられる』と指摘する。

次回から、日本政府の資料を中心に沖縄復帰特例の本質に迫る。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする