2016年11月25日

■教育がないからこそ、教育のある人間を使え

■教育がないからこそ、教育のある人間を使え
〜自分の天性に目覚める〜

人生を見直す生き方にはいろいろある。教育絶対主義ではないということだ。私の知る限りでは、中学卒の社長が大学卒の人々を使って幅広く事業を展開している人がいる。

兆しを読む能力は教育とは関係ない。失敗、挫折を乗り越え、今では県内の経済界では著名な方である。人脈が人間を一回りも二回りも大きくする。

今から十数年前、沖縄国際大学で「沖縄の経済」を教えていた。還暦を迎えて沖縄国際大学に入学する女性がいた。その方は中学卒だったが大学卒の人間を多く雇っていた。人生の生き方に目覚め経営を長男に譲り、泊高校の夜間で高校卒の資格を取った。回り道をムダと思わず大学で学ぶ姿勢に感動した。自分の天性に目覚めたのである。

最近、人物伝を読む機会が多い。アメリカン・ドリームを実現した人で代表的な事例はデール・カーネギーである。

『D・カーネギー人生のヒント』を読んだ。訳者は高牧駿之介さん。貧乏で医者の手も借りず、助産婦の世話にもならず生まれた。貧乏のどん底からはい上がる。初めて働きに出た時の賃金は自給2セント。巨額の億万長者にのし上がり、鉄鋼王で知られている。

著書によれば、鋼鉄の製造は全く知らなかったという。彼は、それらのことを知っている人間を何百いや何千と雇ってうまく使いこなした成功物語を語る。

『教育のないからこそ教育のある人間を巧みに使いこなせ』名言である。
次の言葉はすごい。『金を残して死ぬのは侮辱だからね』・・・晩年は毎日百万ドルを各方面に寄付し続けていたという。『D・カーネギー人生のヒント』(高牧駿之介訳)

スコットランドの民衆詩人ロバートバーンズの詩はすべて暗読し、シェクスピアの『マクベス』や『ハムレット』それに『リヤ王』も『ロミオとジュリエット』も『ベニスの商人』も全編そらんじていた、という。

人生を見直す絶好の本である。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:01| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月24日

嫌われた人間が大統領になる

嫌われた人間が大統領になる

米大統領選で共和党のドナルド・トランプ候補(70)が予想外の大勝利を収めた。Newsweek 11月10日号に、木村正人さんの大変興味深い記事が掲載されている。

<トランプの逆転勝利は、反グローバル化、反エスタブリッシュメントという意味ではブレグジットと同じ構図。職を奪われ人生を奪われた白人労働者の生存戦略だった>と解説する。

反グローバリゼーション、反エスタブリッシュメント(支配層)のドミノ倒しが続く米国。TPPについても記述している。

<トランプ大統領がこれまでの発言通り、環太平洋経済連携協定(TPP)や環大西洋貿易投資協定(TTIP)交渉、北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄したら、すでに曲がり角を迎えている世界経済はさらに減速するだろう> 

安倍首相はどう対応するのだろうか?

<戦後、自由主義の価値を認めない米国の大統領が初めて誕生する>との解説もあった。

木村正人さんによれば、<製造業で213万人、建設業で84万人、農業に従事する自営業者21万人、非農業の自営業者88万人の仕事が失われた。肉体労働に従事する白人中年男性は次第に居場所を失っている>という。

人種差別発言や性差別発言を繰り返したトランプだが、勝利のツボは外さなかった。トランプ勝利の原動力は、グローバリゼーションで製造業の生産拠点が海外に移転し、仕事を失ったホワイト・ワーキングクラスだったと分析する。

このリポートを読みながら、トランプから何を学ぶのか。何が米国をうならせたのか。一癖も二癖もある嫌われた人物が大統領に上り詰めた。しかもトランプの生きざまは精彩鮮やかだ。

夢を現実にしたトランプ大統領。千載一遇のチャンスをものにする。超一流の生き方をする。カネの計算もしたたかなトランプ。米国はどんな運をつかむのだろうか?

逆療法で自分の弱点を克服した男。トランプの「徳」には理屈を超えた力がある。運をつかむ力も実力の一つだろうか。戦い抜く気骨の大統領に世界が注目する。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:02| 米軍基地・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月23日

桜井さんと「沖縄」

桜井さんと「沖縄」
〜沖縄問題の本質を考える〜

土人発言が社会問題化しているが、旧総理府官僚・櫻井溥さんの著書にこのような記述がある。

■琉球人お断り
歴史をずっと遡れば、東北エゾの地は、大和(朝廷)に、「まつろわぬ民」とみなされ、「まつろう」ように平定されることになるが、この「まつろわぬ民」的な感覚で本土の人は沖縄県民を見ていた節があるように思われる。櫻井溥著『あれから』。

桜井さんからこんな話を聞いたことがある。
「東京赤羽の一杯安飲み屋に「琉球人お断り!」の張り紙が張られ、大きな社会問題となった」ことがあると・・・。

私もその張り紙があったことを知っている。復帰前に琉球列島高等弁務官の発給するパスポートを持参し上京した時、琉球人下宿お断りということに直面したこともあった。琉球人呼ばわりに違和感を感じていた。山手線界隈・東京池袋、大塚、巣鴨で授業をさぼり、沖縄返還運動をしていたころだ。ケネディが沖縄新政策を発表し援助を開始することが放映されていた。

そのころ、初めて日本政府総理府が沖縄担当窓口であることを知った。後で知ったが、担当者は桜井さんであることも知った。

桜井さんは今、静岡県の標高600メートルの高地で隠居生活をしている。隠居後から「沖縄タイムス」を購読し、沖縄の事情に詳しい。沖縄タイムスの元重役や屋良主席時代の部長クラスとも旧交を温めていた。老木に一輪の花が咲いたように沖縄研究を続けている。

■米軍政下で財政援助担当
櫻井溥さんの仕事は、「北方領土」と「沖縄問題」一筋だった。沖縄が困っていた時、「コメ資金」を発案し、琉球政府が最も頼りにした方である。旧総理府(現内閣府)で沖縄財政援助金を担当していた。沖縄関係著書も多数ある。沖縄開発庁時代、私の上司であった。

桜井さんは、沖縄復帰の恩人・山中貞則総理府総務長官の側近の部下として仕えた。

以前に、沖縄タイムス「茶飲み話」にも書いたが、桜井メモから復帰時の高率補助適用について紹介したい。

大蔵省の法規課長が「沖縄補助率一覧(案)」を懐にしのばせて山中貞則総理府総務長官に補助率の説明をしたら大臣は説明を遮ったという。

山中大臣「沖縄はなあ、27年間も本土と切り離されていたんだよ。そこを考えなきゃ。その間、本土ではいろんな補助率があっただろう。これらは一切沖縄には適用されていなかったんだよ」

相沢主計局長「しかし、大臣。沖縄はいろいろ苦労してきたでしょうが、公共施設も十分ではないにしても、結構整備されているのもありますよ。終戦直後のような補助率や、奄美復興時の補助率をこれからの沖縄に適用するのは不適当ですよ」

相沢主計局長は、とにかくわれわれ(大蔵)の案をぜひ見てください。これをご覧になりますと、きっと大臣も満足されると思いますが、と1枚の紙を取り出して差し出そうとしたが、大臣はそれを制して受取りを拒否した。

山中大臣「さっきのおれの案でないと国会は通らんよ。沖縄の補助率は、戦後存在したもの、また、現行の高率補助のうちの最高のものをすべて法律に盛ることにする」と断を下し、沖縄の補助率が決まったと櫻井さんは述懐する。

今の沖縄はどうか?
菅義偉官房長官は、辺野古の新基地建設の進展が図られない場合、内閣府の沖縄関係予算を減額する考えを示している。
鶴保庸介沖縄担当相は「消化できないものを無理やりお口開けて食べてくださいでは、血税を無駄遣いしているという批判に耐えられない」と予算減額を示唆する。

沖縄を軽視し、基地と振興策が絡み合う。土人発言で沖縄県民が侮辱されているが、菅義偉官房長官と鶴保庸介沖縄担当大臣は「差別と断定できず」という。

一国の興亡は指導者にあり! 堕落する政治家に思考も意識も感じられない。日本は美しい国家といえるのか。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:38| ◆「時の動き」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする