2017年02月22日

「話クヮッチー」の沖縄振興策

「話クヮッチー」の沖縄振興策
〜USJ沖縄進出の挫折〜

書かねばならない話がある。米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」の沖縄進出のことだ。“話クヮッチー”だった。

政治の技巧とはこのことをいう。600億円の設備投資、年間来場者600万人で沖縄を切り拓く・・・。夢をばらまいた。

後でわかったことだが辺野古移設問題に理解を求める官邸主導で進められたオペレーション・マニュアルだった。戦略がなく挫折に終わった。

「美ら島財団」の施設運営をブランド力があるとの理由でUSJに移設するシナリオだった。

経済問題を政治で語る戦略ナビゲーションだ。柔軟性に欠けていた。外国資本の導入に異論はない。国際的に知名度を有するUSJの沖縄進出であればなおさらのことだ。

外国資本のノウハウを埋め込んだ「戦略エンジン」として「コア・バリュー」になり得なかった。

問題はビジネスの現場に、政治が介入したことだ。基地とリンクした政府の意図的な匂いが伝わっていた。島田懇談会事業、北部振興策もそうだった。確かに沖縄振興の枠組みや本質は変化している。振興策に「USJ戦略エンジン」を搭載したがパワフルに動くことなく見果てぬ夢に終わった。

世界的な認知度を誇るUSJの沖縄進出は、沖縄観光のステージを変えると期待された。菅義偉官房長官も強力にテコ入れし、北部地域大型観光拠点調査費1億2千万円の予算を計上したが消化不良を起こした。

辺野古建設に理解を得る手段としてUSJの沖縄進出を描いたシナリオ。沖縄振興の「ツボ」になると経済界は経済効果に期待し過熱したが、USJ側は事業内容等の経営計画を一切明らかにしなかった。

誘致の演じ手(政府)も具体的な事業内容を示すことはなかった。県民を蚊帳の外に置いたポリシーメーキングだったのだ。

USJ誘致は政治主導で進められたが、企業側から見れば収益基準を満たすことができるかどうかが判断材料となる。
沖縄振興で思うことは、経済問題に政治が介入してきたことである。

辺野古移設という不透明、不確実で変化の激しい時代環境の中で基地問題が優先する。そのためには、ビジネスの世界にも政治が介入し、振興策を宣撫する。沖縄振興の根幹となる思考は基地問題ではない。振興策にエクスキューズ(言い訳)は許されない。

われわれは、政治のシグナルとして基地とリンクした振興策を見せられてきた。USJの沖縄進出断念と振興プログラムの挫折。「話クワッチー」だけの切り口から学ばなければならない。

ロジックと共感で経済は変革する。新たな沖縄振興のベクトルを考える機会になったのではないか。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:07| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする