2017年02月27日

沖縄予算一括計上の本質B

沖縄予算一括計上の本質B
〜敗戦後の財政援助から沖縄予算へ〜

日本政府沖縄事務所長・岸昌さんは希代の官僚だった。1970年5月、沖縄・北方対策庁発足。初代沖縄事務局長に岸さんが就任。

復帰対策を巡って、ヤマト官僚から「沖縄を甘やかすな」という発言が多発した。驚愕することが多かった。岸さんは「日本の官僚に沖縄の心が分かるだろうか」と揶揄した。

岸さんが語った言葉がある。
「ここは日本だろうか。違う米国の植民地だ」・・・悲惨な沖縄の歴史に触れる言葉だ。岸さんは復帰対策の指揮を執った。

現地職員の意見をよく聴いていた。土地に惚れろ、仕事に惚れろ・・・。自治省のサンボレ精神だ。

岸さんは沖縄を去るとき文書を残した。1962年9月13日、日本政府が琉球政府への財政援助について閣議了解した文書である。

ケネディ沖縄新政策を受けて琉球政府に対する財政援助について米国政府と協議閣議了解に関する文書。そのコピーが私の手元にある。真実を見たものは、知らせるものでなければならない。極秘の押印があるが、現在は解除されているのでブログに掲載する。


日本国政府の琉球政府に対する援助に関するアメリカ合衆国政府との協議に関するわが方の方針に関する閣議了解(最終案)

                       昭和37年9月13日
                       外  務  省

政府は、沖縄住民の安寧福祉及び経済開発に資するために、琉球政府に対し援助を供与することについて、アメリカ合衆国政府と協議するに際し、次の方針によることとしたい。

(1)援助の目標は、琉球政府(市町村を含む、以下同じ)の諸施策、事業等の水準を本土相当地域なみに引き上げ、あわせて住民の所得の向上に資することにおくものとする。

(2)援助の重点は、社会保障及び教育、経済開発及び国土保全並びに各般技術援助におくものとする。

(3)援助の方式は、わが方の予算及び法令の定める範囲内において、各会計年度毎に、個々の事業に対して行うものとする。

(4)援助の執行については、援助物品及び金員が公布の目的に従って適正に使用され、かつ、援助の効果を確認することができるように措置を講ずることとするとともに、会計検査を行いうるようにするものとする。

(5)援助の効果的実施を期するため琉球政府の要望に応じて、琉球政府の行政能力の改善に協力するものとする。

(6)沖縄現地に日米琉懇談会(仮称)を設置すること等により、援助について沖縄住民の意思が反映するように配慮するものとする。

(7)前期援助に関する日米協議と併行して、沖縄住民の自治権の拡大について建設的提案を行うものとする。

 次回は閣議了解文書の説明書について触れる。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:03| 宮田裕の「沖縄振興論」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする