2017年06月14日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(14)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(14)

観光は沖縄の戦略産業として位置付けられているが、その伸びは著しい。復帰時(1972年)の観光客数は44万4千円であったが2016年は861万3千人と19.4倍に増加した。

同期間の観光収入は324億円から6022億円と19倍に拡大。復帰時の観光客1人当たりの消費額は73232円であったが、現在は75881円で観光客は金を使っていない。1人当たりの観光消費額は、復帰後45年を経過したが消費額はほとんど伸びていない。

特徴的なことは外国人観光客の伸びだ。復帰時の外国人観光客は2万6千人であったが2016年は200万人を突破した。

2012年4月、改正沖縄振興法が施行。観光振興地域に代わって「観光地形成促進地域」が盛り込まれた。沖縄特例通訳案内士の特例もできた。外国人観光客のニーズ、クルーズ船観光に対応したものだ。

沖縄観光はダイビング等の自然体験、独特の歴史・文化資源を背景とした伝統文化体験も重視されている。大型クルーズ船も増えた。世界のウチナンチュー大会や大型MICEの開催時には通訳案内に対する需要も増大した。

沖縄県は、観光リゾート産業をリーディング産業として位置づけ、アジアを中心とした外国人観光客の受け入れ態勢に取り組み改正沖振法で通訳案内士の特例措置が講じられた。

一定の研修を修了したものは、報酬を得て通訳案内を行うことができる(通訳案内士法の適用除外)。 

特定免税店制度も機能している。クルーズ船による観光客増加に対応するため港湾施設に特定販売施設を導入し特定免税店として追加したものだ。新都心DFSの沖縄型特定免税店は多くの観光客に利用され、沖縄の観光地としての魅力向上に寄与している。

ショッピングは沖縄観光の主要な活動内容の一つ。ショッピングの魅力を向上させ、海外リゾート地との競争力を高める。沖縄観光客の活動内容の1位は観光地めぐり65.9%、2位は沖縄料理を楽しむ40.8%、3位はショッピング34.1%となっている。

特定免税店制度とは、免税対象は空路で出域する旅客及び海路で出域する旅客を対象に充実した制度だ。

購入場所は、@空港内旅客ターミナル施設または港湾内特定販売施設、A観光地形成促進地域内特定販売施設(新都心DFSギャレリア沖縄)。

対象品目は、すべての品目(購入限度額20万円)で、期待される効果は、クルーズ船による観光客の誘致拡大、沖縄ショッピングのさらなる魅力向上だ。観光客の拡大、観光客1人当たり消費額増加による観光収入の増加が期待される。

沖縄県が推計した2015年度の観光収入6022億円の経済効果(生産誘発額)は、1兆143億円、付加価値誘発効果は4938億円、雇用誘発効果は2万6千人。

観光は波及メカニズムが期待できる産業だ。外国観光客200万人が沖縄を訪れる時代である。従来の沖縄観光は国内市場を目標にしていた。これからは、外国市場を目標にアジアの富裕層を沖縄に取り組む国際観光マーケティング戦略が重要だ。

国際観光マーケティング戦略としては、@国際観光ルートの改善・拡充、通訳、A国際観光施設の増強、B観光交通手段、C国際観光に対する受け入れ、態度、おもてなしの心─が重要だと思われる。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:42| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする