2011年12月21日

「沖縄甘やかすな」再燃

本日(1221日)の沖縄タイムスに、私の論壇が掲載されている。その内容を紹介する。


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20111221日・沖縄タイムス「論壇」


「沖縄甘やかすな」再燃  政府姿勢、復帰時と変わらず    宮田 裕

           

政府、沖縄振興策に予防線。竹蔵副長官・財政難でハードル高い(1120日付本紙報道)。報道によれば、竹蔵誠官房副長官は県側との意見交換の中で「東日本大震災を受け、財政が厳しい。制度的にかなり困難」として県要望の一括交付金3000億円などに否定的な考えを示したという。新たな制度要求への予防線であり、「沖縄を甘やかすな」ということだろう。

このような発言は今に始まったことではない。沖縄復帰の時、琉球政府が要望した特例措置に対して本土官僚から「甘やかすな」、「厳しく対処せよ」という意見が日本政府沖縄事務所に寄せられたからだ。


 日本政府沖縄事務所長・岸昌さん(沖縄赴任後は自治省官房長、大阪府知事を務める)は、本土官僚の沖縄認識に非常に驚き、19694月、沖縄タイムス論壇に「沖縄復帰の精神」を寄稿する。その一端を見てみよう。


 もう、沖縄へは、十数回来ている某省のA課長が私の事務所を訪れた際、次のような質問をした。

A課長:「復帰準備委員会で話し合ったとき、BC両氏とも、沖縄側から復帰に際して暫定措置や特例措置の要求がたくさんくるだろうが、甘やかさないで厳しい態度で臨むべきだが、岸所長はどう思うか」

岸「5年や10年は瞬時に等しい。あっという間の過ぎ去ってしまう時間といってよい。そういう特別措置を惜しんで、沖縄復帰を再び琉球処分≠フ再現を思わせる行政は、決して当を得たことではない」 

さらに次のように述べている。「日本の官僚に沖縄の心がわかるだろうか? 困窮と挫折と不安の中から祖国復帰を叫び続けてきた沖縄の心が・・・。この人たちが沖縄の復帰問題を取り扱うことは沖縄にとって不幸なのではなかろうか」


 今回、県が要求している一括交付金等沖縄振興メニューに対する政府の拒否反応は、復帰時に見られた「沖縄を甘やかすな」の残り火の再燃とみるべきだろう。


 民主党が政権公約の目玉としたのは、地域主権であり、一括交付金であったはずだ。しかし、官僚の間ではその議論は深まっていない。


 2012
年度沖縄振興概算要求を見ると、政府は県が要求した一括交付金を否定し、従来の振興予算の枠組みで要求した。補助金制度の弊害を克服するところから発想された一括交付金を、補助金を温存したまま要求しているが、政府から踏み込んだ説明はない。


 来年は復帰40年。新たな制度設計に向けて、政府は沖縄振興の「建築家」として自立達成の設計図を描いてほしい。
posted by ゆがふ沖縄 at 14:25| Comment(0) | 財政援助・沖縄予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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