2011年12月25日

沖縄予算への評価

沖縄予算への評価

2012年度の沖縄予算が2937億円と決定した。自由度の高い一括交付金は、1,575億円。

本日(1225)の琉球新報に「2012年度沖縄予算・識者の視点」として私のコメントが掲載されているので紹介する。

2012年度沖縄予算・識者の視点

「普天間」懐柔 意図感じる

求められる制度こなす行政力

          宮田 裕氏

沖縄予算は1998年度の4,713億円をピークに下がり続け、2004年度に2,936億円と3千億円を割り込み、11年度は2,301億円だった。沖縄予算はもはや聖域ではなく、どんどん切り込まれた。


 2,400
億円の概算要求に対し今回の2,937億円は、ほぼ04年度の水準になっている。ピーク時と比較すると約64%だ。その間、沖縄経済はどうなったか。公共工事の減少で建設業は598件倒産し、11千人が失業した。


 使途の自由度の高い一括交付金を沖縄県が獲得したのは悪いことではない。ただし、県と市町村がどういう使い方をするのか全く見えない。

予算は通常、どんな事業をするか、積み上げて査定して決まるもの。しかも東日本大震災という国難があった。本来、概算要求から500億円も上乗せされることはあり得ない。類例もない。しかも政府は直前まで厳しい認識を示していたのに、電光石火のごとく決まった。普天間問題で沖縄の懐柔を図ろうという政治的判断、配慮が感じられる。基地とリンクさせる決着の仕方なのか。


 一括交付金になったことで制度が変更された。制度が変われば予算配分などの方程式も変わるわけだから制度をこなす行政力が求められる。4月からの予算執行は大丈夫か、と疑問も出てくる。


 県は総合事務局の廃止を掲げたにもかかわらず、同局の業務を引き受ける態勢、ロードマップなどを示すことができなかった。地方のことは地方に任せた方がいい。ただ県の受け皿づくりができていない。


 今後、一括交付金をめぐって市町村間の分捕り合戦も予想される。予算を査定する知事に対し、査定される市町村長はおのずと弱い立場になる。予算の査定基準、配分方法、執行体制の工程表の明確化、説明責任が求められる。配分や査定に対し、県議会のチェック機能が非常に重要となる。費用対効果の検証をきちんと行い、県土の均衡ある発展のため偏らない予算配分が求められる。(談、琉球大学非常勤講師、元沖縄総合事務局調整官)



posted by ゆがふ沖縄 at 12:04| Comment(0) | 財政援助・沖縄予算 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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