2012年02月17日

宮田裕の「アジアリポート」(7)

宮田裕の「アジアリポート」(7)


国際物流のハブ・シンガポール

上空からみるシンガポールで思い浮かぶのは、世界で有数のコンテナ取扱量を誇る貿易港である。限りなくガントリークレーンが続く。


 シンガポールは世界130カ国・740港と航路を有し、アジアにおける海上輸送の中継基地として名声を馳せている。毎週、日本向け28便、欧州向け35便、北米向け21便の定期コンテナ船が行き交い、アジア域内の各港との間に100隻以上のフィーダー船(小型コンテナ船)が運行しているという。

 98年の実績をみると、入港船舶数(14922隻)と燃料補給量(18064000トン)、コンテナ取扱量(1514TEU20フィートコンテナ換算個数)で世界第1位、貨物取扱量(312322000トン)で世界第2位を誇る。

 巨大なアジアのハブ空港として知られるチャンギ国際空港に着陸した。チャンギ国際空港は24時間空港として816月に開港、9011月には第二ターミナルの運営が開始された。全長4000メートル、幅60メートルの滑走路が2本あり、1時間に最大66便の離発着に対応できるという。現在、第一ターミナルの拡張工事と第三ターミナルの新設工事が着手されていた。空港までの地下鉄工事も進められており2001年には、完成の予定だという。


 市街地へ向かったが道路は緑化で覆われ、ゆとりと落ち着きをもたらす。オーチャオ通りの緑化へのこだわりは、常緑の日陰で涼風を導き都市景観にも息吹をもたらす。高層ビルが立ち並び驚くべき経済成長に感心する。車中、日本開発銀行のアジアトレンドを開いていると機能的に整備された社会資本インフラを魅力として、シンガポールには世界の多国籍企業5000社のうち半数近くがアジアの拠点として進出している。まさに、シンガポールは商流、物流、金融等のハブ機能を担う国際都市である。


 
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世紀のもう1つのハブ機能「シンガポール・ワン」計画を支える情報・通信産業の現状を聴くために、NTTシンガポールを訪れ松山社長、酒見プランニングマネージャーから話を聴いた。


電子政府の構築
 松山社長の話によれば、シンガポールは外資導入に積極的であり、特にハイテク製造業、設計、エンジニアリング、バイオテクノロジー等高付加価値型産業を歓迎しているという。

  電機通信行政は高度に発達しており、「情報技術通信省」「情報開発庁」がある。前者は電気通信・郵便・運輸・情報技術に関わる行政を担当、後者は従来の電気通信庁、国家コンピューター庁、放送庁の技術部門が統合され、電気通信と情報技術分野全般を統括機関9912月に設立された。


 コンピューター普及率は50%(日本20%)、インターネット普及率は17%(日本10%)。インターネット普及率はその国の情報化の指数を表す。シンガポールのインターネット普及率は、日本を凌駕しアジアではトップクラスである。

  酒見マネージャーから「電子政府の構築」について話を聴いた。シンガポール政府はネット上にて政府関連サービスをできるよう、電子政府の構築を行ったという。また、各種サービスが提供できるよう法律の整備をおこなっている(九八年七月電子取引法制定、992月、商電子取引認証規則制定等)。


 オンラインサービスとして、@電子メールによる個人所得税申告サービス(税金サービス)、A個人年金による残高照会等のサービス(年金サービス)、B警察、国防に関するサービス、運転免許試験日予約(内務省サービス)、B政府作成資料等のネット販売(政府ショップフロント)等である。

 キャッシュレス社会の実現を図るため、デビット・カード(キャッシュカードによる即時決済システム)によるショッピングは10年以上前から実施している。ICカード(電子マネー)は一九九六年に導入され、200万枚が流通している。主な用途は車両通行料金の自動徴収システム、バーチャルモールでの決済やお店での小口決済に利用されている。今後、駐車料金やバス、地下鉄での利用が検討されているという。




posted by ゆがふ沖縄 at 00:10| 宮田裕のアジアリポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする