2012年04月08日

第2部 復帰特別措置(12)

2部 復帰特別措置(12)


漁業制度
 沖縄の漁業は、規模が小さく、技術水準も低く、また漁港などの整備が遅れているため、本土に比べて格差の大きいものの一つとなっていた。これらについては、復帰後立ち遅れを早急に埋めていく必要があり、またそれができれば、漁業は沖縄で発展性の大きい有望な産業の一つになると考えられていた。

漁業制度の面では、沖縄と本土であまり大きな差はなかったが、復帰時に次の経過措置が採られた。


1.沖縄で免許された漁業権は、復帰後はその免許にかかる漁業権の期間中は、本土のそれぞれ対応する漁業権としてその免許が効力を持つこととされた。


2.定置漁業については、定義の違いがあり、本土では身網の設置される場所の一番深いところは満潮時で水深27メートル以上のものとなっているのに対して、沖縄では水深15メートル以上とされているので、復帰後も沖縄は、従来通りとすることとした。

3.本土では、農林水産大臣の許可または認可を必要とするいわゆる指定漁業については、琉球政府の許認可は本土の相当する指定漁業の許認可とみなすこととした。
 
 ただし、本土では、指定漁業の許可は更新制度が採られているので、許可の有効期間については必要な調整が行われた。(沖縄で許可期間の残っている一番長いものにすべてあわせることとした)。


4.漁業保険については、沖縄では、本土で行われている国の再保険とか義務加入制がなかった。保険の内容も若干異なっていた。そこで、本土の制度への円滑な移行を図るため、沖縄の漁船保険組合がすでに結んでいる保険関係については、必要な読み替え等を行うこととし、また、保険料が本土並みになって復帰後高くなるものについては、組合員の実質的負担が増えないように、当分の間、組合員の支払う純保険料について必要な補助を行うこととした。

 さらに、本土では、戦後漁業制度の改革が行われた際、国は旧漁業権に対して補償を行った。沖縄についてもこれと同じことを行うことは法律的にできない。そこで沖縄の特殊性を考慮し、本土に比べて沿岸漁業の著しい立ち遅れをなおすため、能率的な技術の導入や生活改善等に必要な資金を無利子で貸し付けるための原資として、国は沖縄信用漁業協同組合連合会に対して特別資金(復帰後5年間に11億5千万円、昭和47年度5億円)を交付することとした。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:04| 日本政府の復帰対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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