2012年08月01日

沖縄地域開発の系譜(43)

沖縄地域開発の系譜(43)


沖縄経済振興の基本構想E
 昭和44年10月22日 総理府特別地域連絡局

(4)中小企業の振興
 沖縄の中小企業をめぐる環境は、いま大きく揺れ動いている。外にあっては、祖国復帰に伴う本土企業との競争に備え、また中小企業製品での発展途上国の追い上げが激しく、内にあっては、労働力不足の進行、消費パターンの変化による影響がそれである。
南連(与儀).jpg
 沖縄の企業は、全事業所の99%が従業員100人未満の企業であり、沖縄企業は即中小企業であるといって過言ではない。その生産性は一般に低く、企業体質、資金調達力は弱い。

 そのため、その有する能力と特性を活かした集中的な体質強化策すなわち高賃金時代に対処し、本土及び発展途上国企業との競争に耐える企業へと脱皮することを目標に、従来からの品質上、技術上の立ち遅れを解消し、さらに環境の変化に適応していくための抜本的な近代化、生産性の向上策が必要であり、企業構造の近代化、体質改善の促進、大規模企業の大量生産製品との競合を避けるための製品の高級化、多様化、特産化等企業の合理化対策を積極的に推進する必要がある。

 具体的施策としては、@業種別企業診断、技術指導、経営改善指導の実施、A企業者の啓発、B企業間における共同化、集団化の促進、C重複投資の回避、企業規模の適正化、取引関係の改善等を内容とする構造改善の促進、D近代化資金、転換資金等に必要な長期低利資金の確保、E信用保証制度の整備による受信力の強化、F雇用条件の改善、技術研修の強化等による労働力の確保と定着化、G店舗の共同化、流通センターの整備など流通部門の近代化等諸般の施策を講ずる。


(5)観光開発

 国民総生活時間に占める戸外レクリエーション時間が拡大していく中で、消費水準の向上、機動性の増大に伴いレクリエーション需要は大幅に増加し、その影響も大きな空間を必要とするものになっている。

 沖縄は太平洋戦争終焉の地として戦跡も多く、また歴史、風土、民族文化、景観等本土のそれとかなり異質の観光資源を持っていることから、本土その他より沖縄を訪れる者多く、加えて亜熱帯的風光と海岸美は水泳、ヨット、モーターボート、釣り、スキンダイビング等、海洋性レクリエーションの適地ともなっている。

 所得の増加、余暇時間の増大、輸送手段の発達等から、今後一層大型化、大衆化する沖縄観光需要に対処するため、戦跡平和公園、海中公園、亜熱帯動植物園等の主要観光地域を基軸に沖縄、宮古、八重山それぞれの地域に観光拠点都市を設け、これらを結ぶ陸、海、空にわたる交通機関関連施設を整備するとともに地域の特色を活かした観光施策、例えば、レクリエーションセンター、フラワーセンター、周遊道路、宿泊施設、別荘団地などを計画的に建設し、観光農業の開発、観光民芸品の選定奨励等を積極的に講ずる。


 このような観光開発を進めるに当たっては、秩序ある観光開発の推進を目的とした観光開発基本計画を策定することが必要であり、また観光資源の保護について、いまや自然は現代および次の世代のため保護保存されるべき貴重な国民の資産となっていることにかんがみ、その保存と開発の調和に特に工夫が払われる必要がある。

写真:総理府の沖縄出先機関「南連」
・南連は米軍統治下の沖縄で唯一「日の丸」を掲げ、日本政府の代官所だった。
・公用車には「日本政府」と掲げ、ナンバープレートはなかった。
・本土出身者は、外交官並みの手当てが支給されていたが、沖縄人は給与面で差別されていた。
・本土の一部の職員は自家用車に「日本政府」のプレートを掲げる者もいた。
・米軍と「南連」は治外法権で高級ウイスキー等は免税扱いだった。
・特別地域連絡局の「沖縄経済振興基本構想」は幻に終わった。
・沖縄に原子力発電所の必要性を提起していた。
・一部の官僚から復帰対策の検討時に「沖縄を甘やかすな」という議論が沸き起こっていた。
・南連の沖縄差別については一部本ブロッグでも取り上げたが、機会を見て再度書くつもりである。、





posted by ゆがふ沖縄 at 00:17| 沖縄地域開発の系譜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする