2016年08月30日

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(9)

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(9)
1971年10月〜12月:第67国会(臨時会)
●沖縄返還協定特別委員会
●沖縄及び北方問題に関する特別委員会

■平和条約第三条と施政権返還というものとの関係をどう理解したらよいのか

(外務省井川条約局長)
平和条約第三条は、「唯一の施政権者する信託統治制度の下に置くこととする国際連合に対する合衆国のいかなる提案にも同意する」と、日本国の同意義務を掲げてある。

しかし、アメリカは何も三条に基づいて完全に信託統治に置くという義務を持っていない。従って、この三条によって現在持っている施政権をわが国に今度の協定によって返すというわけで、小笠原協定、奄美大島協定も全く同様な法的構成によって行われている。

■平和条約は多数国間条約だが、アメリカ以外の連合国との関係はどうなるか。

(外務省井川条約局長)
三条に基づく唯一の権利保持者はアメリカである。従って、アメリカ合衆国と日本との間の協定によって第三条の権利を放棄することができると考える。

現在までの奄美大島協定、小笠原協定もそれによって行われている。そして他の国から何らの意義も出されていないし、今度の場合も何らの意義が出され得るべきものではないと思っている。

■この国会で返還協定が承認され、また、米国上院の同意が得られた場合、万一関連国内法が国会において成立しなかったときには、協定発効の批准書交換はどうなるか。

(佐藤内閣総理大臣)
返還協定の諸法案は、沖縄の円滑な復帰を期するために必要なものである。これに基づく諸準備が遅れると、本土復帰が行われ得ない事態に立ち至るので、批准書の交換を行い得ないこととなる恐れがある。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:19| 大学の窓から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする