2017年03月06日

■沖縄県住宅供給公社「貧乏人」を締め出す

■沖縄県住宅供給公社「貧乏人」を締め出す
 〜県民を愚弄する対応〜

「貧乏退散」・・・沖縄県住宅供給公社が貧乏人を締め出す姿だ。3月1日付の沖縄タイムスが報道した。看過できない事態だ。

「何これ、差別?」 入居申請窓口に「貧乏退散」シール 沖縄県の公営住宅の実態が報じられた。

沖縄タイムス報道によれば、@公営住宅の申請窓口に「貧乏退散」と書かれたシールが貼られていた、A「どん底」シールもあり、指摘されて県住宅公社が謝罪。

摩訶不思議なことに、指摘されて公社側は特別な意図はないと語るが詭弁にすぎない。「貧乏退散」「ドン底」シールは貧困者への差別だ。猛省を求める。

窓口を訪れた市民は「自己責任論や貧困バッシングにつながりかねない」と話す。

貧困者を軽蔑する対応は許されない。3月1日付の沖縄タイムスは、生活困窮者の支援者は「貧困を、自分たちが生きる社会の問題として考えていない証拠だ」と厳しく批判する。

「どん底」「人生強気」と書かれたシールも貼られていたという。

指摘を受けた公社はシールを剥がすとともに、職員や退職者を含む歴代の担当者から聞き取り調査をしたが、住宅部の崎浜秀人部長は「時間が経過し、経緯が確認できなかった」「指摘を受けるまで誰も気付かなかった」と薄っぺらな言葉を飛ばした。

さらに驚いたことは、担当者の次の発言だ。

「駄菓子の景品」であり、「何げなく貼ったと推測され、意図したことはないと考えている」との見解を示したことだ。

言い訳以外の何物でもない。あきれて言葉にならない。

この感覚は一体何だろうか? これが貧困問題に取り組む県の姿だろうか。
 
経済指標を丹念に追えば、子供がいる現役世帯のうち大人が1人世帯の貧困率は54.6%(平成24年度)。母子家庭の年収は155万円、正規雇用の平均年収は209万円で全国最下位だ。生活困窮者は耐え抜く日々を送る。

沖縄タイムス報道を読んでさらに驚いた。住宅供給公社の責任者は「職員や退職者を含む歴代の担当者から聞き取り調査をしたが、時間が経過し、経緯が確認できなかった、指摘を受けるまで誰も気付かなかった」と説明。

「貧乏退散」のシールが張られているが誰も気付かなかった? 県民を愚弄する発言だ。エクスキューズ(言い訳)は許されない。

沖縄の貧困世帯にどう向き合うのか。現実を見ようとしない、「沖縄県住宅供給公社」。もどかしい思いを重ねながらブログを書いている。

貧困世帯にはどうにもできない事情が浮かび上がる。沖縄タイムス報道が目に飛び込んでくる。沖縄県幹部はこの現実をどう見るのだろうか。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:13| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月21日

ボブ・ディラン「風に吹かれて」

ボブ・ディラン「風に吹かれて」
〜人はどれ位の道を歩めば、人として認められるのか〜
 
ノーベル文学賞に輝いたボブ・ディラン。アメリカの輝かしい歌曲の伝統の中で、新しい詩的表現を生み出してきた。

ボブ・ディラン「風に吹かれて」の歌詞が沖縄と重なる。人はどれ位の道を歩めば、人として認められるのか。

白い鳩はどれ位海を乗り越えれば、砂浜で休むことができるのか。

どれ位の砲弾が飛び交えば、永久に禁止されるのか。人々は何年経てば、自由の身になれるのか。答えは風に吹かれている。

ボブ・ディランは時代や体制への糾弾に始まって、シュールな心象風景や関係性や朴訥な愛を歌った。おびただしいほどの情景と心象、そしてイメージを紡ぎ出している。

沖縄に吹く風はどうか? 辺野古で、高江で権力の風が吹いている。大阪県警の警察が基地に反対する沖縄県民を土人と呼んだ。松井一郎大阪知事と鶴保庸介沖縄担当大臣がそれを擁護した。

昨年暮れに元毎日放送記者・西村秀樹さんと那覇市栄町の居酒屋で泡盛を飲み機会があった。

「沖縄土人発言は植民地意識だ」。「差別を許さないという姿勢を明確に打ち出すべきだ」・・・西村さんの言葉が心に残る。

ボブ・ディランの言葉に共感する。「世の中で一番の悪党は、間違っているものを見ても、それが間違っていると頭でわかっていても、目を背けるやつだ」

辺野古新基地を巡り国が沖縄県を訴えた裁判で、県側が敗訴した。最高裁は弁論を開かず、自治侵害の訴えを棄却した。最高裁判決は県民との隔たりが大きい。沖縄から民主主義を奪い去る判決だ。行政に追随した司法判断に失望を禁じ得ない。色褪せた司法の姿があった。

人々の悲しみが聞こえるのか・・・ボブ・ディランがしゃがれた声で淡々と歌う歌詞は今の沖縄にもつながる。

* * *
辺野古で、高江で、生きるために苦しむ人がいる。沖縄戦を生き抜いた古老の姿を見るのがつらい。生きるために傷つき、それでも故郷を守る・・・・。苦悩は深い。母なる辺野古の海が泣いている。

ボブ・ディラン「風に吹かれて」を聴きながら沖縄の平安を求める。

posted by ゆがふ沖縄 at 00:42| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月30日

権力と「肩たたき」

権力と「肩たたき」
―不正な振付師はいらない〜

1月27日付の沖縄タイムス記事を見て驚いた。幹部に促されて沖縄県病院管理局長・伊江朝次氏が知事あてに退職願を出したという。局長を交代させる県の人事方針が覆った昨年の余(よ)燼(じん)がくすぶっており、県幹部の圧力があったことが報道されていた。

縄張り争いのススメだろうか? 最近の沖縄県庁は摩訶不思議なことが多い。安慶田前副知事が教員採用試験で特定の受験者を合格させる口利きと、教育庁の幹部人事に介入して辞任した直後の出来事である。教員採用試験への政治介入。報道を見ると沖縄県政の危うい技巧と言わざるを得ない。不正の振付師はいらない。

権力の振る舞いは醜い。不毛な権力の行使は批判の対象になりやすい。

組織にとって権力の独占化が進むと、不信感が増幅する。組織では異説を唱えると肩たたきの「お手本」とされる例がある。肩たたきに合うと「孤立無縁」というのは現代官僚の一面かもしれない。

一方、幹部は退職後も天下りを繰り返し、色彩を強めて優雅な人生を歩む。沖縄県の外郭団体の長がその例だろう。権力の縦割り効果である。

国の機関に携わっていた時の話をする。基地受け入れの見返りに基地所在市町村に「島田懇談会事業」が実施された。1千億円の予算が担保された。金武町のキャンプ・ハンセン周辺に街灯が設置されることになった。

沖縄防衛局の職員が「島田懇談会」の委員をキャンプ・ハンセン前の外人相手の「ナイトクラブ」に案内するという話が舞い込んできた。那覇から金武町まで案内のためタクシー券1冊の提供依頼があった。夜の飲酒が目的だ。沖縄防衛局が案内するからタクシー券は沖縄総合事務局で負担してくれという。即刻断った。甘える側の体質を疑った。国民の税金である。後日、このことが幹部に伝わり叱責されたことがある。今の時代には考えられない感覚である。

防衛官僚の処世術に裏技はつきものだろうか? 不信を生む機略もある。おかしいのはおかしいと言わねばならない。行政のテクノクラートは崩れている。

内では見えなかった問題点が外からよく見える。目標なき時代・・・陳腐化した行政(天谷直弘の官僚論)に同感する。
posted by ゆがふ沖縄 at 00:00| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする