2012年03月29日

琉大生が見た「沖縄基地問題」(35)

琉大生が見た「沖縄基地問題」(35)

◆国の基地対策事業について

 総合社会システム学科・N(男性)


新たな基地建設について、国の役人の一人一人が沖縄に対する十分な知識、認識がないまま話を進めているように感じます。そのことを私自身が経験したことを踏まえて述べたいと思います。

まず第1に、基地周辺で生活している人々の気持ちを度外視しているように感じます。例えば、私は普天間高校の出身で基地はとても近い位置にありました。ヘリや戦闘機が学校の上空を通ることは、日常茶飯事で、騒音のために授業を一時中断せざるをえませんでした。
WC135に給油するKC135(手前)05年7月5日.jpg

近くには小学校や中学もあり、いつ事故が起こっても不思議でない環境で授業を受けております。いつかは事故が起こるのではないかと不安に思っていました。このように基地が近くにあることで騒音、事件、事故などの被害も多発しています。基地から受ける被害で地域住民は苦しんでいます。


その実態を政府の役人から政治家まで理解しないままに建設ありきで話を進めているように思います。沖縄の現実を知るべきです。

 基地建設については、県民は反対を唱えています。沖縄に基地が集中していますが、さらに沖縄に基地をつくる必要性があるのか県外の方々の意見・主張も聞いてほしいと思います。


私はリゾートホテルでアルバイトしていますが、県外からの観光客に基地問題について話す機会があります。沖縄の基地について聞くと「沖縄の人には申し訳ないと思っている」「沖縄ばかり負担がかかっている」というような意見をよく聞きます。


沖縄で実際に基地を見た方々は「南国のリゾート地のイメージを損なう」「重苦しい基地のフェンスにギャップを感じる」という意見をよく聞きます。戦闘機の騒音を体験した観光客はショックを受けたと話していました。


沖縄の基地を見たいという観光客には、「道の駅かでな」の場所を教えています。そこから嘉手納飛行場が一望できるからです。なるべく多くの観光客に沖縄の基地の現状を知ってもらうようにしています。騒音の実態も知ってほしいのです。


「基地問題」というのは、沖縄が戦後60数年も抱えてきた歴史的背景がありますが、総理や大臣が変わったくらいでは基地問題はすぐには解決しません。今の政治家・官僚は沖縄県民の視点で基地問題を捉えていないと思います。「沖縄問題」と簡単に考えるのではなく、戦後苦しめられてきた基地被害の実態を理解し、沖縄の過重な基地負担を日本全体の問題として解決していく外交努力が必要と思います。


私は沖縄に生まれ、沖縄で育ったものとして、死ぬまで「基地ゼロの沖縄」を唱えていきたいと思います。そのためにも、私自身ができることを少しでも長く続けていきたいです。


写真: 嘉手納飛行場のKC135 (手前)





posted by ゆがふ沖縄 at 00:09| 琉大生が見た沖縄基地問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月28日

琉大生が見た「沖縄基地問題」(34)

琉大生が見た「沖縄基地問題」(34)

◆国の基地対策事業について

 総合社会システム学科・G(男性)


国の基地対策事業は、日本の財政を圧迫していると思う。沖縄は地政学的に見てアジア・太平洋のキーストンである。よって戦略的に極東の前進基地としての優位性を保つことが沖縄に米軍基地が置かれている理由である。


米軍基地のほとんどが沖縄本島にあり、沖縄本島の面積の約18.4%を占めている。そのため米軍関係の事件、事故は年間で約60〜70件近く発生している。1972年〜2010年の間で5700件も発生している。また、その他にも普天間基地周辺の住民などは航空機騒音による生活や健康への悪影響や同飛行場における航空機離発着訓練の実施などによって生命の危機に曝されている。
F-15C_Eagle_landing_at_Kadena_AB_RW05R.jpg

これらの米軍駐在に伴う損害を補償するため、日本は助成金、交付金交付など様々な基地対策事業を行っている。中でも騒音防止対策事業は私が住む普天間と関連が強い事業である。


 
 騒音対策事業とは、飛行場のある基地周辺の住宅や学校などの建物に防音工事を施す基地対策事業として実施されている。


私の通っていた普天間第2小学校は普天間飛行場のフエンスで囲まれている。そのため、私たちが学んでいた同小学校は学校建設当時から基地対策事業ですべての窓やガラス、扉は防音装置がなされた。それにも関わらずヘリは学校上空を低空飛行で飛んでいるので教室はすごい騒音、振動が響きわたり、ヘリコプターや戦闘機が離発着するたびに授業は中断している。現在も小学生は恐怖に怯えながら授業を受けている。


そのような騒音対策事業として沖縄防衛局は2010年度予算で22億円の予算を計上している。基地周辺対策事業全体では143億円となっており高額である。普天間基地は小学校に隣接し、子供たちは騒音でまともに授業を受ける環境ではない。普天間飛行場は危険であり、一刻も早く閉鎖すべきである。


 
 その他、「思いやり予算」として駐留従業員の給与や米軍基地の電気・水道料金及び施設区域内における米軍施設にかかる経費の一部を日本政府が負担している。


現在ではその負担がさらに拡大している。宮田裕『米軍基地と振興策』によれば、2008年度沖縄米軍の電気料金として日本政府が支払った金額は118億円余りで1日当たり2323万円と高額であり日本政府の負担が大きいことが分かる。


基地対策事業は、日本政府が血税から支払っており、住民にとってあまり意味があることではないと思われる。日本政府 の財政負担を少しでも減らしていくためにも、早く米軍基地を無くすべきだと私は思う。


写真:F15C イーグル(嘉手納基地)



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2012年03月27日

琉大生が見た「沖縄基地問題」(33)

琉大生が見た「沖縄基地問題」(33)

◆国の基地対策事業について

 総合社会システム学科・K(男性)


 国の基地対策事業は、19538月「日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊等による特別損失補償に関する法律」の制定から始まった。この法律で補償対象となっているのは、農林業や学校教育、医療保険事業の損失を補償するものであるが、住民被害はは対象外であったが行政措置として騒音防止や防災工事、道路整備工事などを実施していた。

沖縄の海兵隊2.jpg

19667月には、「防衛施設周辺の整備に関する法律」が制定されたが、米軍統治下の沖縄は適用除外であった。


 
 沖縄復帰の2年後の1974年6月「防衛施設周辺の生活環境の改善等に関する法律」が成立する。米軍の行為等による障害防止、住宅騒音工事にも日本政府は金を出すようになった。


1987年度から2006年度にかけて基地周辺整備事業の実績は92,000件におよび金額は2,930億円を超えていた。


その他、米軍による障害防止工事の助成も行っている。例えば、米軍車両による道路の損傷や演習による河川、土砂流出の被害、通信施設や電波障害等による工事の助成も行っている。

基地周辺の住宅防音工事を見ると第1種の75デシベル以下つまり地下鉄の車内並みの音の騒音は補償の対象外であることを知り驚いた。


民生安定施設の助成としては、道路や公園養、護老人ホーム、ごみ処理なども建設されており、補助率は沖縄振興行政の補助率を考慮しており、一部の施設では全額補助も認められているのである。


特定防衛施設周辺調整交付金は、米軍のジェット機が離発着する地域に対して交付金制度がある。米軍のために日本政府は莫大な税金を支払い続けている。


東日本大震災で米軍は「トモダチ作戦」で8千万ドル(56億円)の予算を計上し喜ばれたが、日本政府は昨年の年度末に「思いやり予算」特別協定を可決し、今後5年間で毎年1880億円を支払うことを決めた。5年間で9400億円の思いやり予算を税金で支出することになるが、日本はアメリカの植民地とでも言えるのではないだろうか。


一刻も早く沖縄から基地が無くなり、思いやり予算を次世代のために使うべきである。基地が無くなることで安全、安心、健全な沖縄を取り戻したい。


 写真:沖縄の海兵隊



posted by ゆがふ沖縄 at 00:06| 琉大生が見た沖縄基地問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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