2016年11月10日

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(58)

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(58)
1971年10月〜12月:第67国会(臨時会)
●沖縄返還協定特別委員会
●沖縄及び北方問題に関する特別委員会

B52の再配備と原子力潜水艦寄港@
■ポラリス型潜水艦の寄港は本土では、核そのものであるから事前協議の対象となり、その場合日本政府は拒否するという見解であるが沖縄の場合はどうか。

(福田外務大臣)
ポラリス型潜水艦に限らず、いやしくも原子兵器を積載した潜水艦は、一切、沖縄といえども本土同様寄せつけない。

■B52の沖縄への駐留、発信は絶対にあり得ないか。

(福田外務大臣)
もしB52が沖縄にまた帰って来て、そこを基地として出撃するような事態があれば政府としては応諾をしないことをはっきり申し上げる。

■沖縄返還後、もしB52が嘉手納に再び舞い戻った場合、事前協議の対象にならぬか。

(外務省吉野アメリカ局長)
B52が沖縄ないし本土の基地に緊急避難とか故障で非常着陸した場合、日本の基地を使うことを妨げない。従ってこれは事前協議の対象とはならないと考えている。

しかし、直接日本の基地から発信してベトナム爆撃に向かう場合には明らかに事前協議の対象となるが、この点については政府として協議があった場合ノーということになっている。

例えば、北爆の後に何らかの理由で沖縄の空港に着陸する場合、一回限りであれば別に事前協議の対象としなくてもいいのではないかと考えている。

■一回限りならば事前協議の対象とならないが、二回以上は対象になるという見解か。

(外務省吉野アメリカ局長)
例えば、北爆後何らかの理由で沖縄に着陸した、しかもそれが一回限りであった場合には、これはすでに戦闘作戦行動が終わってから飛来したのであり、反復して沖縄の基地を戦闘作戦行動に使用するという事態は予想されないので、そのような場合には事前協議の対象にはならないと考えている。

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2016年11月09日

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(57)

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(57)
1971年10月〜12月:第67国会(臨時会)
●沖縄返還協定特別委員会
●沖縄及び北方問題に関する特別委員会

P3の移転費用B
■38億円という金額は、那覇から普天間までP3を移転させる費用の総額か。

(外務省吉野アメリカ局長)
38億円は普天間及び嘉手納空港に対する必要な施設の予算である。嘉手納に対しては、那覇空港にいるP3以外の3.4の哨戒機等の海軍機があるので、それが移るために嘉手納に対しても多少施設しなければならぬ。

従って、38億には嘉手納及び普天間の費用が含まれているわけである。先方の主張はこれがすべてではない。さらにP3が普天間に移った結果、普天間にいる飛行機がどこかに行かなければならない可能性がある。その場合の費用は追って出してほしい、という主張をしてきたわけである。

■滑走路のかさ上げ工事に少なくとも一月半かかるのだから、予算の関係も十分考えておかねばならぬ問題であったと思う。予算が遅れたと言うが、これは言い訳にすぎず、別の方法で支出する手もあったと思う。

政府としては、那覇飛行場の全面返還のため、慎重にそして早期に着手しなければならぬ問題であったと思う。この点責任を感じているのかどうか。

(福田外務大臣)
この事態は非常に残念に思っている。那覇飛行場の完全返還の実現は、わが方は最後まで主張したところであり、従って38億円の代替施設の支出を予算に計上したわけである。

しかし、工事には時間がかかるので、さしあたり普天間飛行場のかさ上げ措置だけで移転することに話し合いができた。ところが暫定予算ということとなった。そこで暫定予算にかさ上げ工事費を組み込むことを検討したが、暫定予算の通例からこれは妥当でないという結論になった。

そこで予備費でこれを支出するかということも考えたが、予備費の性格にも合わない。従って、このかさ上げ工事も実行するすべがないということで、やむを得ず5月15日に、さらにしばらくの間那覇空港の施設の再提供をせねばならぬということになったわけである。
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2016年11月08日

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(56)

沖縄返還協定・復帰に伴う諸問題質疑応答要旨(56)
1971年10月〜12月:第67国会(臨時会)
●沖縄返還協定特別委員会
●沖縄及び北方問題に関する特別委員会

P3の移転費用A
■P3が撤去されるための必要経費はどれぐらいの金額か。

(福田外務大臣)
P3が具体的にどこへ移転するのかという基本的なことが決まっていないので、精細な見積もりをすることができず、従って補正予算に計上することができなかったわけであるが、大体2千万ドル以下と踏んでいる。

■アメリカ側がP3移転経費として2千万ドルを日本側に要求してきたと言われているが、この事実関係はどうか。

(福田外務大臣)
これはアメリカの要求というよりもむしろ日本が要求したのだ。P3の撤去、これはわが国の要求である。こういう際には地位協定では、わが国が代替施設をつくるということになっている。

返還協定発効前ではあるが、発効後に準じてわが国が支払う。そしてその支払いをしてP3の撤去を要請する。これにアメリカ政府が同意をしたというのが真相である。

■P3は那覇から普天間に移駐するとのことであるが、その移転費用はいくらなのか説明願いたい。

(外務省吉野アメリカ局長)
この費用は先方とわれわれの概算から約2千万ドルぐらいだろうと言われている。当面、来年度予算として38億円要求している。

■38億円の移転費は、協定上の費用3億2千万ドルとは関係がないのか。

(福田外務大臣)
協定上の費用とは関係ない。那覇空港は本来アメリカ側が返還しない方針であった。しかしわが方としては復帰時までにぜひ完全返還してほしいということで、交渉は相当長く続いたのだが、昨年6月9日パリにおいて愛知大臣がロジャーズ国務長官に会った際に最終的にP3を撤去しよう、しかし、その前提条件として、P3が他の飛行場に移るのに伴う諸種の費用は、日本側が撤去を要求した以上、日本側で持つのが公平の原理にかなうのではないか。

また今後のことを考えれば地位協定の条項とも合致する。従って日本側が負担するのが適当だということで、協定上の金額とは別に日本側が負担することになった次第である。


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