2017年06月13日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(13)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(13)

沖縄の産業別雇用者数は53万3千人である。そのうち、79.8%は第3次産業で雇用されている。1次産業の雇用者は1.4%、2次産業は14.9%だ。

その雇用の実態を見て驚いた。53万3千人のうち23万8千人は非正規雇用者(44.5%)である。

産業別にみると、モノづくりの1次産業の雇用者は7300人、そのうち4700人は非正規雇用(64.4%)だ。第2次産業の雇用者79600人のうち26800は非正規雇用で33.7%の方々が身分不安定な雇用形態だ。第3次産業の雇用者は42万5900人。そのうち19万3000人が非正規雇用(45.3%)だ。

業種別にみると、農業・林業の非正規雇用者は64.4%で低収入の現状から若者の定着率は悪い。建設業は公共事業の増大で県内総生産は伸びているが、32.0%は非正規雇用者である。製造業の雇用者の割合は復帰時の9.5%から4.2%へ大幅に低下している。製造業の雇用者の36.8%は非正規雇用者だ。

沖縄経済をけん引力として期待されている情報通信産業の雇用者の37.4%は非正規雇用が占める。その他、運輸・郵便業の30.7%、販売業・小売業の59.2%、金融業・保険業の30.2%は非正規雇用である。

宿泊業・サービス業の71.0%は非正規雇用で長時間労働、低所得者が占めている。

年収200万円未満のうち非正規雇用者の占める割合は8割に達する。これが復帰45年を迎える雇用の実態だ。沖縄振興で雇用の質的問題は解消されていない。データーの解析から曖昧な戦略目的が見えてくる。本質論の議論が必要と思うがどうだろうか。

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2017年06月12日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(12)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(12)

政策金融として復帰時(1972年5月15日)に沖縄振興開発金融公庫が設立された。沖縄振興を目的に、地域限定の政策金融機関として設立。本土の日本政策金融公庫、住宅金融支援機、構福祉医療機構の業務を一元的・総合的に実施しているほか、沖縄の地域的諸課題に応えるために独自の出融資制度を運用。

沖縄振興開発金融公庫の資金は@産業開発資金、A中小企業資金、B生業資金、C生活衛生資金、D農林漁業資金、E住宅資金、F医療資金─の政策資金である。

公庫の資本金は2016年3月末現在で773億円(全額政府が出資)。2015年3月末現在、出・融資残高は8212億円(うち出資は59.9億円)。

沖縄振興は、沖縄振興開発事業(公共投資)の財政支出と沖縄振興開発金融公庫の出融資額の政策融資からなり、車の両輪として沖縄振興が推進されている。

沖縄公庫の政策金融は、民間投資の金融支援であり産業インフラ整備、駐留軍用地の跡地開発、離島振興・活性化、産業振興、雇用促進、創業・ベンチャー支援などに貢献している。

復帰後の財政支出(振興事業費)と公庫の出資資金
第1次振興計画:財政支出1.3兆円 公庫資金0.9兆円
第2次振興計画:財政支出2.0兆円 公庫資金1.3兆円
第3次振興計画:財政支出3.4兆円 公庫資金2.3兆円
第4次振興計画:財政支出2.5兆円 公庫資金1.1兆円
第5次振興計画:財政支出1.8兆円 公庫資金0,8兆円
(注)第5次計画は2017年度予算まで。

復帰後45年間に振興事業費10兆9千億円が投入され、公庫出資金は6.4兆円の政策融資が奏功し生産ベースでみると経済規模は8.5倍に拡大。県内総生産は復帰時(1972年度)の4592億円から2013年度は3兆8818億円と大幅に増加した。

この間の1人当たりの県民所得格差は60.8%から73.9%まで改善された。一方、県内総生産に占める第2次産業の占める割合は27.9%から13.9%に低下している。モノづくりの製造業の割合は10.9%から4.2%へ大幅に低下し、沖縄経済は第3次産業主導型の傾向を強めている。

財政依存度は23.5%から37.1%に拡大し、財政依存体質から抜け切れていない。
沖縄経済自立への道は遠いと言わざるを得ない。

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2017年06月09日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(11)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(11)

沖縄の主要な医療提供体制を見てみよう。
北部医療圏には県立北部病院がある。病床数327床。1989年度91年度に国庫補助18億円で整備。その他北部医師会病院(200床)がある。

中部医療圏には県立中部病院(550床)は、1997年度から2001年度に国庫補助11.3億円投入。国立沖縄病院(320床)、中頭病院(336床)は独自に11.3億円2015年度に建て替えている。その他、主な病院として中部徳洲会病院(331床)、ハートライフ病院(300床)がある。

南部医療圏には、琉球大学附属病院(600床)がある。その他、県立南部医療センター・子供医療センター(434床)は、2003年度から05年度に38.9億円の国庫補助で整備。県立精和病院(250床)に1984年度から85年度に6.1億円の国庫補助で整備。

沖縄赤十字病院(314床)は、2008年度21.1億円の国庫補助で整備。那覇市立病院(470床)は、1977年度から79年度に国庫補助22億円投入。公立久米島病院(40床)は、1998年度から99年度に5.8億円の国庫補助で整備。

南部医療圏の主な民間病院としては、浦添総合病院(311床)、大浜第一病院(214床)、沖縄協同病院(280床)、豊見城中央病院(376床)、南部徳洲会病院(345床)などがある。

宮古医療圏は、県立宮古病院(305床)に2011年度から12年度に24.2億円の国庫補助、八重山医療県内は県立八重山病院(360床)は2015年度から17年度31,1億円の国庫補助が投入される予定で現在整備中。
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