2017年07月14日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(34)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(34)

■沖縄の特殊事情に伴う特別対策(1)
対馬丸遭難学童の遺族に対する特別給付金@

沖縄の戦後処理事業として対馬丸遭難者等特別対策が実施された。対馬丸関連事業の経緯について取り上げる。

1944年8月22日、沖縄から九州方面への疎開学童等1788名を乗せて航行中の疎開船対馬丸は、鹿児島県悪石島沖で米軍潜水艦の攻撃を受けて沈没し、学童784名、引率教師30名、付き添え者668名、計1482名が戦死した。

死没者の遺族から準軍属として処遇すること(年金の支給)、船体を引き揚げて遺骨を収集すること等の要望が出された。

遺族からの年金の支給要望に対し、国は戦傷者戦没者遺族等援護法の適用は困難であるとして1962年と沖縄復帰時の1972年に見舞金を支給した経緯がある。

しかし、対馬丸遭難者遺族会からは、遺族年金の支給を求める声が強く厚生省(当時)は1977年度概算要求の中で特別給付金を要求した。これが予算決定の段階で沖縄開発庁(当時)に対馬丸遭難学童遺族特別支出金として支給されることとなり、以後、毎年度予算に計上されている。

1977年10月1日、「対馬丸遭難学童の遺族に対する特別支出金の支給に関する要綱」が定められ、これにより、対馬丸の沈没の際に死亡した沖縄の疎開学童の遺族に対し、戦傷者戦没者遺族等援護法の定める遺族給与金の2分の1に相当する額が支給された。

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2017年07月13日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(33)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(33)

■終わらぬ戦後処理(5)
〜未処理埋没不発弾2033トンにあと70年〜

不発弾の特定処理事業としては、@発見された不発弾等を処理する際に、安全確保のために土のう・保護壁等を設置する事業、A不発弾等の現地処理に伴う非難に要する経費のうち特定のもの(健康及び介護等の理由から非難が困難な者等の避難に要する経費等)を対象とする事業、B不発弾の現地処理に伴う非難の支援に要した県・市町村職員に人件費を助成する事業─も実施している。

磁気探査支援事業としては、国において磁気探査機を購入の上、国が実施する磁気探査研修を修了した民間事業者等が自ら不発弾の磁気探査を行う際に機器を無償貸与している。熟練技能者を現地に講師として派遣し、民間事業者等による磁気探査を支援する事業も行っている。

内閣府の沖縄予算によると、2017年度の沖縄不発弾対策事業費は28億4200万円(うち交付金28億円)。

1972年度から2015年度までの不発弾処理件数は35646件。1742トンの不発弾が処理された。過去5年間の実績は処理件数3577件、102トンが処理された。

祖国に復帰した沖縄の現状だ。2033トンが未処理だという。沖縄の戦後処理は終わっていない。

不発弾等とは、不発弾と爆弾、砲弾(艦砲弾、各種火薬弾及び迫撃砲弾)、ロケット弾、地雷、機雷、手りゅう弾、小火器弾、ガス弾、その他の未使用の爆発物をいう。

住民避難の例を掲げる。2010年10月、那覇市の住宅密集地で不発弾の爆破処理が行われたが、2850人が避難。

2011年9月、南風原町病院敷地内で院内退避に伴う安全化処理の際は院内避難者290人。

2012年4月、那覇市首里で不発弾の安全処理で2350人が避難、ホテル休業。

2012年6月那覇市小禄で不発弾の安全処理化で350人避難、ゆいレールが運休。

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2017年07月12日

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(32)

半世紀後の沖縄振興計画はあり得るのか(32)

■終わらぬ戦後処理(4)
〜未処理埋没不発弾2033トンにあと70年〜

不発弾対策はどのように行われているのか。不発弾は沖縄の特殊事情そのものだ。本土の不発弾対策予算は補助率1/2であるが、沖縄は9/10は国が補助する。

不発弾対策事業として、不発弾等探査・発掘事業がある。不発弾処理事業(点的探査)として、目撃証言等に基づき、比較的狭い面積(100u以内)をいわば探査発掘する事業だ。

広域的探査発掘加速化事業(面的探査)は、一定の面積(100u超)にわたって不発弾が埋設しているとみられる地域を面的に探査する事業もある。

市町村支援事業も実施されている。市町村単位の公共事業において事前探査を行い、事故の未然防止を図る場合に支援しているのだ。

最近は、民間の住宅等開発現場でも不発弾が発見され、住民を避難させている事例がよくみられる。

民間の住宅等開発現場で、施主等が行う不発弾等の磁気探査に要する費用の補助を実施し、民間開発地の不発弾等探査を推進する事業もある。

これが、戦後72年、祖国復帰45年目の沖縄の現状だ。不発弾処理は自衛隊が行っている。自衛隊員が危険を顧みず不発弾対策に果たしている役割も認識しなければならない。自衛隊が回収した不発弾を、最終処分するまでの間、安全に保安管理するための施設等も確保されている。

現在、沖縄本島については読谷村に、離島については宮古島、石垣島に県の保安庫を設け、保安管理を行っている。
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